日常に潜む恐怖。その2

突然、体の自由がきかなくなったら・・・そんな事を考えたことはありますか?


私に「そのとき」が訪れたのは、数日前のことでした。


いえ、別に人生3度目になる「ぎっくり腰」をやったとか、そういうわけでなく。
ちなみに、一度目は腰をかがめて、可燃ごみを纏めようとしている時にくしゃみをしまして。
2度目は・・・・・・言えない。
ノヴァ兎の腰の動きを、人体で再現する事は可能かどうかを研究・実践していたらくきっといったなんて・・・・・・言えナイ。


まあ、余談は置いておきまして。


それは、愛する主さまと遊んでいる最中に起きたのでした。
遊んでいるうちにエキサイトした主さまが、飼い主のうでをがしっと掴んで猫キックをくりだしてきたのです。
手加減しているとはいえ、あまりやられるとちょっと辛いので、飼い主はわざと大きめの声で「痛い!痛いっ!」と言いました。
すると、その声におどろいて我に返った主さまは、慌てて私の腕から前足を離し、その場を離れようとしたのです・・・が。


爪が、飼い主の服の袖に引っかかってしまいました。


慌てて外そうと、前足を振っても上手く外れず、主さまは軽いパニックを起こし、無理やり前進しようとしますが、飼い主を引きずって前進できるはずもありません。
一方飼い主も、利き腕を主さまに引っ張られた状態で、外す為に自分の方へ腕を引き寄せようにも、主さまが嫌がるので上手くいきません。


そこに、飼い主の先程の悲鳴を聞いて母がやってきました。
そこで母が見たものは・・・。
猫の爪一つで、お互いの動きを封じられ、ベッドの上でジタバタしているマヌケな娘たちの姿でした。
娘たちのあまりの体たらくに、暫くの間母は言葉を失い、その場に立ち尽くしたのでした。


その後、母によって救出された娘一人と一匹ですが、救出後も母の「こんなアホに育てた覚えはない」という嘆きの溜息攻撃に晒されたのでした。