滑り込みで『ホビット』鑑賞。

いささかギリギリでしたが『ホビット 思いがけない冒険』を見てきたえむぞうですよ。さあ笑え。


いやー面白かったです!
マーティンのかわいいことかっこいいこと!割合としてはかわいい8:かっこいい2といったところですね。
ピーター・ジャクソン監督が『SHERLOCK』を見て、ビルボ・バギンズにマーティンを熱望したというのがとても納得いきましたよ。
英雄でも戦士でも魔法使いでもない普通の男が、当たり前の感情(仲間への気持ちとか)に後押しされて勇気を奮い起こしてすごい事をする様を説得力を持って演じられるのがマーティンなんですね。
まあなんというかRPG的な話だなーとは思いましたけど。ていうか、こっちがそういうのの原型なんですよね。


しかし「普通の人」と言いつつ、マーティンの身体能力も結構すごいなと思いましたよ。戦う場面だけでなく、ゴラムとのなぞなぞ勝負の場面も、表情や台詞回しだけでなく、剣を向ける際の慣れてない感、できれば使いたくなくて恐る恐るやっているというのが伝わる身体の演技が素晴らしいなと。
しかし一方で、RPG的な話というのは私的にはハマるのに限界があるなという感想もあったりします。というか、見ながら終盤“Brainy is the new Sexy”*1って言葉が浮かんできましてね。逆説的に。いや、トーリンに知性が感じられなくてイライラしたというだけです。ビルボは賢いのですがね。


あと、戦うガンダルフがかっこよかったとか。
瀕死のハリネズミ(セバスチャン)におろおろする茶の魔法使いがツボだったとか。
最後あたりのシーンで、ツンデレは世界標準なんだなと思ったとか。
まあそんな感じですか。
作品を作るために最良のものが集められ、真摯に作り上げられたものを見る幸せは得難いものですね。
LOTR好きの母と見に行けなかったのが残念なところですかね。

*1:SHERLOCKでのアイリーン・アドラーの台詞