男子SP予習。

パントンのフリーの演技に、気がついたらだだ泣きしていたえむぞうですよ。コンバンハ。
各選手にそれなりに思い入れがあるので、見ているだけで何故か疲れるものですね。そんな状況ですが、明日は男子SPです。
また滑走順ごとに、選手についてあれこれ書きたいと思うのですが、最初は「ガイド」と言ってみたものの、そう言えるほど自分に知識があるわけでもないし、見方が客観的なわけでもないな、と思いまして、次は「紹介」と言ってみたのですよ。でもそれも何か偉そう...と思ったので、今回は「予習」と言ってみることにしますよ。実際、書くことで自分用の予習にもなっているなと思うわけで。


というわけで、まず滑走順について。ペアと同様、世界ランキング順にざっくりグループ分けをしてから、グループ内で抽選、世界ランキングの低いグループが早い滑走、高いグループが後の滑走です。なんか男子は、細かい分け方に諸説あって、いまいち正確には把握してはいないのですが。すみません。
日本人選手については、皆さん知ってるでしょって事で割愛。

グループ1

NHKの放送時間と競技時間を照らし合わせると、このグループは放送されない可能性があるみたいですが...えええええええええええええアモディオーーーーーーーー!!!!!


1.RI Song Chol
北朝鮮代表。今季はじめの、五輪予選会となる大会に出場して五輪出場枠を獲得しました。これ以前の国際大会の出場は、2007年のアジア大会、その前が2004年のジュニアグランプリ...五輪だなあ、と思いますね。だけど、折角の五輪らしさを感じられるこの選手も、もしかしたら見られないかもしれない。
バイオによるとSPは『Whistle Wind』by I.T.KIM自国の作曲家ですかね。


2.Anton KOVALEVSKI (アントン・コバレフスキー)
ウクライナ代表。今季ヨーロッパ選手権13位。
SPはフラメンコ。なかなか素敵なPGです。確か2シーズン目だったと思うのですが、どんどんよくなっています。あとはジャンプが安定すれば...


3.Gregor URBAS (グレゴール・ウルバス)
スロヴェニア代表。今季ヨーロッパ選手権18位。ときどきトム・クルーズっぽく見える瞬間があるとかないとか。探してみるのも一興。
SPは『カルミナ・ブラーナ』


4.Florent AMODIO (フローラン・アモディオ)
フランス代表。2008年ジュニアGPファイナル優勝。今季はジュベールが怪我で欠場したフランスの国内戦で優勝して五輪代表に選ばれました。
小柄な身体でよく踊るかわいいアモディオ。SPは映画『ミュンヘン』のサウンドトラック他。しっとりした曲であろうとよく踊ります。
ブラジル生まれで、フランス人の養父母に引き取られてフランスで育ちました。


5.Viktor PFEIFER(ヴィクトール・ファイファー)
オーストリア代表。今季ヨーロッパ選手権17位。SPの音楽は『moonlight sonata』
非常に独特な形のスピンがトレードマーク。よく「脱臼スピン」と言われているのを見ます。日本限定の呼び方だろうと思っていたのですが、海外のボードでもdislocated spinと言われていました。やっぱりそうとしか言いようがないもんなあ。
数年前、某専門誌で「黒髪の貴公子」とか言われていました(笑)

グループ2

ここで早々にプルシェンコ登場ですよ。3シーズン試合に出ていなかったので、世界ランキングが低いのですね。



6.Abzal RAKIMGALIEV (アブザル・ラキンガリエフ)
カザフスタン代表。今季4大陸選手権13位。旧ソ連の国の中で、カザフスタンはアジアに分類されるらしいです。なるほど見た目も割と親しみがわくというか、ガクランが似合いそうな感じ。2008年の世界選手権以来(フリー1番滑走でした)姿を見ていないので、今はまた風貌も変わっているかもしれませんが。若いし。ジュニアとかけもちでやっている選手で、GPシリーズはジュニアの方に出ていました。
SPは、ピアニストのマキシムのセレクション。


7.Przemyslaw DOMANSKI
ポーランド代表。今季は国内戦もヨーロッパ選手権も出場していなくて、どうしたのやらと思ったらここに登場。
SPは『Tango de los Exilados』パトリック・ちゃんと同じ曲ですね。最近この曲を使う選手が増えた気がしますよ。


8.Ari-Pekka NURMENKARI(アリ-ペッカ・ヌルメンカリ)
フィンランド代表。今季ヨーロッパ選手権22位。SPの音楽は『サラバンド』割と定番な曲ですな。
2008年に結婚、そのシーズンは本人比で成績がよかった。今は息子も居るそうですよ。
個人的に、通常は割とかっこいい顔なれど、稀にギター侍が混じる事がある気がします。特に喜んでるときとか。


9.Vaughn CHIPEUR(ボーン・チュピア)
カナダ代表。カナダ国内戦2位で五輪代表に選出。SPの音楽は『Cliffs of Dover』by Eric Johnson
でっかい3Aが兎に角迫力。ただ、以前某解説者兼コーチの方に「あまり降りる事を考えていないジャンプ」と言われたことも...


10.Evgeni PLUSHENKO (エフゲニー・プルシェンコ)
ロシア代表。今季ヨーロッパ選手権1位。トリノ五輪金メダリスト。SPは、友人のヴァイオリニスト、マートンが彼のためにアレンジした『アランフェス協奏曲』
前の滑走のチュピアと対照的に、彼のジャンプは細い軸でしゅるしゅるっと回るジャンプ。同じジャンプでも、人によってタイプは色々なのがまた面白いものです。

グループ3

何故かアメリ2連発。こういう事はたまにあります。


11.Paolo BACCHINI(パオロ・バッキーニ)
イタリア代表。今季ヨーロッパ選手権16位。音楽は『アメリ』のサウンドトラックから。
何故かアメリで踊りまくるヨーロッパ男子その2か3くらい。1の人はスウェーデンの選手ですが、今回の五輪出場は叶いませんでした。


12.Zoltan KELEMEN(ゾルタン・ケレメン)
ルーマニア代表。今季ヨーロッパ選手権19位。音楽は『アメリ』サウンドトラックより。他
何故かアメリで踊るヨーロッパ男子その2か3くらい(笑)彼のPGにはヒップホップなところもあったはず。


13.Artem BORODULIN (アルチョム・ボロデュリン)
ロシア代表。ロシア国内戦3位で、ヨーロッパ選手権に出場は出来ませんでした。が、その大会で国内2位の選手が結果を出せなかったので、五輪出場権がボロデュリンのものになったそうですよ。音楽は『カリンカ』。ロシア土産でこんなお人形売ってそうだなーという風貌によく似合っています。


14.Stefan LINDEMANN (シュテファン・リンデマン)
ドイツ代表。今季ヨーロッパ選手権9位。小柄でかわいい29歳。
ドイツ人男子ではじめて、世界選手権のメダルを獲得(2004年に銅)した選手だそうですよ。ただ、この2シーズンほどは怪我の影響で大きな国際大会などからは遠ざかっていました。でも少しずつ調子を上げていき、五輪に間に合いました。


15.Javier FERNANDEZ (ハビエル・フェルナンデス)
スペイン代表。今季ヨーロッパ選手権8位。音楽は『The Mexican』『once upon a time in Mexico
顔は濃いけどまだティーンエイジャーです。18歳。スペインではじめて、試合で3Aと4回転を成功させた選手なんだそうです。まだまだ雑なところはあれども、目を引く選手です。美姫ちゃんや織田君と同じ、モロゾフコーチについています。

グループ4

このあたりのグループから、いよいよ表彰台候補が出てきます。勿論、第2グループだったプルシェンコも含めてです。


16.Denis TEN
カザフスタン代表。2009年3月、当時15歳で初出場した世界選手権で、SP、フリー共にノーミスの演技で8位入賞。昨季まではジュニアとかけもちをしていましたが、今季はシニアに本格参戦。しかし、今季はこれまでのところ、あまり波に乗れていないような。まあ若人にはよくあることです。
幼い頃にスケートの練習のためにモスクワに移り、ボロデュリンと同じエレーナ・ブイアノワコーチの指導を受けています。振付けはタチアナ・タラソワ。
SPは『Sing Sing Sing』。ジャンプはソリッドで、踊りも上手いしビールマンスピンやドーナツスピンも出来ます。


17.TAKAHASHI Daisuke
18.Adrian SCHULTHEISS (アドリアンシュルタイス)
スウェーデン代表。今季ヨーロッパ選手権12位。SPは『クリスマス・ファンタジー』他。
超個性派。見た目もPGも。しかしどういう作戦か、今季SPは割と大人しくきれいに滑っています。しかしフリーになると...!


19.Stephane LAMBIEL (ステファン・ランビエール)
スイス代表。今季ヨーロッパ選手権2位。引退表明して1シーズンで戻ってきて、ヨーロッパ選手権のメダルを掻っ攫っていくニクイ奴。
スピンが上手い、4回転が、と言われますし、勿論それもあるのですが、彼の一番の魅力は、音楽表現の上手さ独特さ、身体の使い方の上手さではないでしょうかね。あと、ミスありの演技でも何故か引き込まれてしまう「ランビ力」みたいなものがある気がしますw
SPは『ウィリアム・テル序曲』ランビ力を遺憾なく発揮しています。
20.ODA Nobunari

グループ5

地元期待の選手が登場。この選手の後に滑る選手は大変です。雰囲気に飲まれたりとか...って、ジョニーさんじゃないですかorz



21.Brian JOUBERT(ブライアン・ジュベール)
フランス代表。今季ヨーロッパ選手権3位。音楽は『Rise』by サフリ・デュオ。前回五輪以降、毎年世界選手権で表彰台(含む優勝)に乗っている選手です。
この選手の見所は、なんといっても4回転ですが、このプログラムでは、腰振ったりとか、その場走りとか指差しとかwプログラムのテーマは「プレイボーイ」とどこかで聞いた覚えがありますが。なるほど?w

22.KOZUKA Takahiko
23.Samuel CONTESTI(サミュエル・コンテスティ)
フランス代表。今季ヨーロッパ選手権5位。牧場の仕事を抜け出して滑りに来ました、見たいな格好で今季これまで滑っています。
振付けは、コーチでもある奥さんがやっているそうですよ。よく考えると面白い奥さんだな。

24.Patrick CHAN(パトリック・チャン)
カナダ代表。カナディアンナショナルチャンピオン。2009年世界選手権2位。音楽は『Tango de los Exilados』これはいいプログラム。
今季は、怪我もあってかちょっとジャンプが不調?
何やら、眠れないと選手村を出てホテルに滞在とかしているという話も聞きますが、気張りすぎずにいきましょうや、若人よ。と言いたい所ですが、そうもいかないのでしょうね。初出場の五輪が自国開催で、しかもナショナルチャンピオン、世界選手権銀メダリストとして出場するプレッシャーは想像すらできません。

25.Johnny WEIR(ジョニー・ウィアー)
アメリカ代表。全米選手権3位。SPは、プログラムのタイトルが『I Love You,I Hate You』テーマはS●X(スパムよけ)だそうですよ。音楽は、ラウル・ディ・ブラシオの『Hasta Que Te Conoci』+オリジナル音源だったはず。確か。

グループ6

最終グループです。ここにアメリカ勢が2人。現世界チャンピオンライサチェクと、彼に全米選手権で勝った全米チャンピオンのアボット。こんな辺りからも、現在の男子シングルの混戦振りが窺えます。


26.Kevin van der PERREN (ケヴィン・ヴァン・デル・ペレン)
ベルギー代表。今季ヨーロッパ選手権11位。音楽は『禿山の一夜
ある意味とても分かりやすい衣装に注目。腰は?とかはキニシナイ!


27.Tomas VERNER(トマーシュ・ベルネル)
チェコ代表。今季ヨーロッパ選手権10位。音楽は『その男ゾルバ』
大きな4回転、伸びのあるスケート、音楽表現も巧み。ステップシークエンスはとても見応えがあります。
しかし、そんな良いトマーシュの出現率は、今季は博打の様相を呈していますorz


28.Evan LYSACEK(エヴァン・ライサチェク)
アメリカ代表。全米選手権2位。現世界チャンピオン。音楽は『火の鳥
手足がながーい。このプログラムの衣装は(変えてなければ)手まで手袋で覆っているので余計に長く見えます。

29.Jeremy ABBOTT(ジェレミー・アボット)
アメリカ代表。全米チャンピオン。音楽は『A Day in the Life』このプログラムは名作だと思う。



30.Michal BREZINA(ミハル・ブレジナ)
ブジェジナ、とも言われる。ミカル、とも読まれる。チェコ代表。今季ヨーロッパ選手権4位。音楽は『Puttin' On the Ritz(踊るリッツの夜)』
とてもヨーロッパ人ぽい風貌だと思うのですが、本人は北米的な小洒落感を目指しているらしいとか。高橋選手が、彼の滑りが好き、お洒落ですよねって言ってたみたいですよ。


以上。