2009NHK杯覚書。2日目。

はい2日目。もう少しさっくりまとめましょう。


世の中には、スケート観戦をしつつ観光も楽しむ方々もいるようですが、私にはそんな体力もバイタリティもありません。というわけで、ホテルを出てから、本屋で時間を潰しーの、コーヒーを飲みーの、早めのお昼をパスタで済ませーの。普段地元をブラつくときと、あまり変わりばえのしない時間をまずは過ごしたのでした。
それにしても、折角長野まで来て、私こんなんでいいのだろうか...と思わなくもなかったのですが、アメリカのアイスダンスの選手で、今大会10位のトッド・ギルスのVlogを見てちょっと安心しましたよ。
http://www.youtube.com/watch?v=WWwop26saOk
この人ら、折角日本来てるのにマック食べてるよ!マックとかアメリカにもあるじゃん!!
...そうだよね、やっぱそうだよねー。食べ慣れたもの食べたいよねー。
あ、でもこの人ら観光はしっかりしてるわ。善光寺でニンジャごっこしてる...
やっぱり私ってヘタレなのねorz(そもそも選手と比べるな)


そんなわけで、ヘタレの私は12時前にはとっととシャトルバスに乗って会場へ。
会場では、前日はパンフとフィギュアスケートDays vol.10(雑誌)を購入。この日は、World Figure Skating(雑誌)の40号と、ジョニーのドキュメンタリーDVDを購入。このDVDが6000エンですよ。こんなもの買うから、旅の予算が逼迫するのですよ。


この日の席は3階席。ジャッジの反対側の、真ん中より少し端の方でした。
競技はオリジナルダンスから。
最初の滑走のサマーセット&ギルス、結構好きな振付けだなーと思っていたら、ここのコーチはカメレンゴでしたか。成る程。リンクサイドで選手を迎えるカメ先生を、上から見ると、頭頂部の透け感が...なんでもないです。
コレノに髭を伸ばさせたシュピルバンドは賢明だと思うな。リード組は、日本の民族舞踊?というのかちょっとよく分かりませんが。クリスが上手くなってきたなーと思いました。やっぱり、膝の状態が良くなってきたのでしょうね。それと、身体もしっかりしてきたのか、存在感が出てきたと思いました。そういえば、6分間練習のときに、ジャッジ席の前で振りの確認をしていた際に、滑っていく彼らをジャッジ席にいる藤森さんが目で追っていました。心配そうに見えましたwその後、キャシーが転倒していたのですが、本番はまあ纏められましたかね。
中国組のODは、一昨季のリード組のと曲も同じで振り付けと衣装も似ているのが気になりますが...まあ、よくある事。特にここは。


第2グループの6分間練習待ちの中に、かわいい水兵さんを発見。あれはボブロワ/ソロビエフ!華やかな民族衣装が多い中、セーラー服はいい意味で異彩を放っています。スタイルのよさも却って際立っているし、帽子についたリボンがながーいのも地味にツボです。というわけで、6分間練習の間は彼らを見てワクワクしっぱなしだったのですが、PGは、まあ割と普通かな。ザドロズニューク/ベルビロ組は、付け髭やめたのね。クローン/ポワリエは、フラメンコなわけですが。どうにも衣装が好みでない。カーズは、出だしとフィニッシュはいいけど、途中ちょっと中だるみするかねー。メリチャリは楽しい。正面から見たかった。


続いてペア。高トラ組、このFSのPGは好きなのだけど、この日はあまりいい演技にならず。ファイナルに期待。
第2グループはまたしても見応えがありました。まず怜奈ジョン。3Aは失敗したものの、音楽(チャイコフスキーのピアノ協奏曲1番)の華やかさ壮大さが、ペア競技の持つスケールによく合っていると思わせてくれる、素晴らしい演技でした。
デニバレはちょっと精彩を欠きましたが、その後のパントンがノーミス!まだシーズンの早い段階で、こんな演技を目の前で見られるとは!
そして川スミ。最初のスロークワドの転倒で、どうやら悠子ちゃんが怪我をしたらしく、演技を中断。このときは何が起きたのかよく分からなかったのですが、後で見た記事によると、また肩を脱臼してしまった模様。音楽が止まって会場がざわつく中でしたが、私は悠子ちゃんが演技を途中でやめるとかあり得ないだろうと思っていました(それが良いか悪いかはともかく)。それでやっぱり案の定再開。肩を入れて最後まで滑りきりました。流石と言うか何と言うか。でも、演技の中断はディダクション2がつくわけで。転倒とあわせてのディダクション3に、妙に胸が痛みます。
川スミのアクシデントは残念でしたが、内容の濃いペアFSでした。
表彰式後のウイニングランの際には、スミルノフが悠子ちゃんを気遣って、カーペットの敷いてある場所を渡る際には手をとっていた姿が素敵でした。


続いて男子FS。
ジェレミーテン君は、PGは相変わらず独特で面白いけど、現地で見るとちょっと小さく見えるかな。
ベルントソン氏に関しては、ヨーロッパの選手にこの時期から完璧な演技は求めていないので、まあこんなもんじゃないでしょうか、と思いつつ、昨季よりは調子良いんじゃないでしょうかね。しかし毎年外さず面白いPGを作ってきますね。自分の容姿の良さもネタにするとは、スウェーデン恐るべしw
チュピアーさん...あの...コンボは...
リッポンは第1グループで見ると、前日感じたほど滑らないと思いませんね。むしろボロデュリンの方が滑ってない。やはり滑走順の妙ってありますね。
ダイスを覚えてない...と思ったら、申し訳ない。モロゾフ見ていたのでした。でもこんなに暴れてはいませんでしたよ。アダムが3A跳ぶ時に一緒にリンクサイドで跳びあがっていたオーサーの方が今回は元気でしたw


さて、そろそろ私は気付きましたよ。私が座っている席の、通路挟んですぐ隣のブロックは、どうやら関係者席らしいという事に。さっきから、成ちゃんが誰かに挨拶していたり、トラン君がうろついていたり、大ちゃんや荒川さんの写真によく写りこんでいるスーツの人が近くに座っていたりしているのですよ。
そして、最後列に座っている外国人女性3人組。見たことある顔です。あれは恐らくジョニーガールズ(ジョニーママとか、ジョニーのエージェントのタラさんとか)(ジョニー語圏では、ガールズは全年齢対応ワード)。


そして第グループの6分間練習。関係者席も部分的にヒートアップ。ジョニーの名前が呼ばれれば、ジョニーガールズが声援を送り、アボットにも声援を送り(タラさんは、確かアボットのマネージメントもしている)、客席後ろの通路には日の丸に「小塚」と書いた旗を広げる背広の男性の姿も。


そういえば、先日何も考えずに第2グループを「容姿も衣装もキラッキラ」とか書きましたが、よく考えたら、佐藤門下2名はさしてキラキラしてませんね。2人分ジョニーがキラキラ付けてるから!と思ったのですが、ジョニーもSPはそんなにキラキラは付けてませんでした。キラキラはね。
まあ彼らは容姿がキラッキラなのは間違っていないと思うので、別に訂正はしません。


この6分間練習は見所たくさん。だったのですが、やはり贔屓選手がいると、そっちばかりに目がいってしまうもの。多分私が、相変わらず苦手そーなジョニーのループに眩暈を起こしている頃に、誰かが素晴らしい4回転を決めたりしていたのでしょう。
そんな私が見れた、この6分間練習の眼福シーンは、ジョニーとジュベールの偶然のサイドバイサイド3A。しかもミラー。それぞれ反対の方向から滑ってきて、偶然同じ位置で同じタイミングで3A。ジョニー逆回転なので、ミラーペアみたいで非常に面白かった。
それと、終盤に突然決まった大ちゃんのクワド。公式練習で殆ど決まっていないと言う記事を読んでいただけに、最初は目を疑いました。えっ!?何いまの!?みたいな。しゅぽーんと上がってきれいに回って軽々と降りてくる、非常にエクセレーントなクワドでした。これが試合で決まるのを早く見たい。


そんな興奮のウォーミングアップでは、ちょっと影の薄かったミハル。そんな彼が第2グループ最初の滑走で出てきて、あれよあれよという間に全てのジャンプを、コンビネーション3つ、3連続もばっちり(しかもボーナスのつく後半)に入れてしまうのはよくある話。若手なのでPCSパワーは期待できませんが、若手らしくTESで、146点と言うGPシリーズに於いては充分に台乗りが期待できる点数が出ました。ひょっとして...と胸がザワつきましたよ。
続いて小塚君...どうしてこうなったorz
でも私は、小塚君好きかもしれない。スケートで過剰なくらい音を拾うところが好きなんですよね。ジャンプのミスがあってもあっという間に終わる感じがします。
大ちゃん、最初の4挑戦!抜けなかった!転ばなかった!でテンションが上がりました。その後3Aも2本入ってステップシークエンスまではよかったのですがね。3Lz+3Tの3Tで転倒。穿った見方かとは思いますが、ルッツ降りて3T跳ぶあたりで、ジャンプをやっている側のショートサイドから「ギャーッ」とヒステリックな歓声が上がったのですよね。声あげるの早いよ、空気読もうよ、みたいな。更に、彼もまた苦手そうなループでも転倒。何か転倒の連鎖、みたいな。それでも最後のステップシークエンスでもスピードが落ちた印象がさほどないのは流石と言うか。まあでも、厳しい出来ですね。この時点でミハルに次いで2位。ちなみに、隣のブロックにいた大ちゃんのマネージャーさんらしき人は、転倒の瞬間に大声で声援を送っていました。熱いなあ。と感心した次第。
そしてジョニー。SPは纏められたけれど、体力もきつくなるFSはどうなる事かと、見ているほうも勝手に緊張しつつスタート。最初はフリップ。これはまあok。続いて3A+3T。入った!3Sを入れて、また3A。どうにか入った!と、大きな得点源のジャンプを無事に終えてほっと一息。スピンとステップを楽しんだ後、片足でくるくる回り始めた...!そうだった!まだこれがあったんだ!緊張を強いるジャンプが。ループだループ。1回転だツーフットだorzまあよくある事さ(ジョニー的に)その後の要素は無難に纏めつつ、3連続はなくコンビネーションは2つ。まあよくある事さ(ジョニー的には)。しかしどうにか無事に終わってホッとしつつ、でもやっぱりベストではないかなーと、ファンながらもスタオベを躊躇していたら、後ろのジョニーガールズは躊躇うことなくスタオベ(笑)ガールズだしね。しかしこれは、ミハルに負けるんじゃないか...と思ったのですが、総合では暫定1位(フリーでは2位)。ミハルすごいよミハル。
さて、ジョニーさんの表彰台は確定したのですが、色はというとこの人次第ですね、のアボット。
まず4回転転倒。これはまあ規定路線(酷)。しかし2回くらい転んでもTES70点くらい出してくるから侮れないのだ、この選手は...と思っていたらフリップでも転倒。えーー。そして3Aのコンビネーション...抜ーけーたーぁーーーーー。悪い方のアボット出たーorz更にダメ押しの如くもう一度3Aで転倒。あぁ...ノーマルハットなんて言うから、ビッグハットにお仕置きされたか...と、若干遠い目な感じで(いや実際遠いけど。3階スタンドだし)演技を見ていたら、フィニッシュポーズの際にアボットさんてばものすごい顔をした。遠心力の力を借りなくてもあんなに変化するのね。どうなってるんだろう。どの辺にあれだけ顔の皮が伸び縮みするポテンシャルを隠しているんだろう。
そしてこういう試合では殊更に強いジュベールが、すぱっと4回転を決めてすぱっと優勝をさらっていきましたとさ。でもTESはミハルのが高いのね。本日は何度ミハルすげーと呟いたか分かりません。
キスクラでの優勝者インタビューでは、ちゃんとフランス語の通訳が登場。世界選手権ですら、英語と中国語の通訳しか呼んでなさそうだったのに。流石。


内容はともあれ、やはり応援している選手がメダルを授与されるのは見ていて嬉しいものです。表彰式ではジョニーのかわいさを堪能...と言いたいところですが、今回はむしろ、非常に嬉しそうなジョニーガールズの姿の方が印象に残ってしまいました(笑)


一日にフリーを2種目見ると、それだけでかなりお腹一杯な感じですが、これで終わりではないのです。続いて女子FS。正直「あ、そういえばまだあったんだ...」といった気分でした。感覚的には、もう一日分見た感じなんですね。


そういうわけで、前半はまたしても睡魔と闘ってしまいました。ベッキー何か可哀想だなあ...とか、ああ...翔子ちゃんorzと思いつつ、時々隣のブロックをチラ見すると、小塚君が座っていたり、背広の人に挨拶に来たりしているのを見て「新入社員みたいだな」と思ったり(実際社員なわけですが)。ああ、向こうにはダイスもいるなーとチェックしてみたり、競技の最中にジュベールが手に花を持って現れたり(似合うはずなんだけど、何か面白いw)なんて様子を目に入れつつ気付けば後半グループへ。


6分間練習は、やはり贔屓の選手を目で追ってしまうもの。美姫ちゃんは、ルッツと2A+3Tが、最初のトライで今ひとつで、やり直してちゃんと着氷したり、といった調子。いいのかそうでないのかよく分からない。

長時間の観戦の疲れを忘れさせる演技をしてくれたのが、レオノワ。冒頭に3+3挑戦、その後も次々とジャンプを降りていって、彼女の明るくオープンな個性に合った『シカゴ』の曲に合わせて魅力を振りまきまくってくれました。分かりますよ、ジャンプの質が怪しい部分があることも、スケーティングに課題があることも。後半に行くにつれ、スケートが滑らなくなる事も。それでもこの日の彼女は圧倒的に魅力的でした。楽しい演技を見せてくれて、ひたすら感謝の気持ちでスタオベ。

続いてレピスト。3+3が入らなくても、ルッツが入れば...!今まで、日本の試合ではルッツ入ってるし!と思ったのですが、ルッツは2回転。その後もちょこちちょこ抜けがあって、全体的にしょんぼりな感じ。PGは素敵なのにね。

友加里ちゃんは、気持ちだけが前に出て、身体がついていけていない感じ。結果的に彼女はファイナルを逃しましたが、全日本に向けて、怪我を治してPGを滑り込む時間が出来たと思えば、マイナスばかりではないはず。

続いて美姫ちゃん。彼女の番になると、小塚旗を振っていた人が今度は日の丸に「美姫」と書かれた旗を出して振りはじめました。ああ、この人トヨタの人かー、と納得する反面、どうして小塚君は名字で美姫ちゃんは名前なんだろう、という疑問も残ったり。6分間練習でやり直しをしていたルッツは、最初に跳んだ方の出来でした。後で「フィーリングは良かったのに、本番の演技の出来が駄目だった」的な事を言っていましたが、こういった部分(注意して跳べば跳べるけど、本番でそれが出来なかった)はそれの表れだったのかも、と推測。それでも、ミスはあっても演技トータルで見ると、美姫ちゃんのスケートは今回のメンバーの中で1つ抜けているなと思いました。

続いてアシュリー。最初の勢いがすごくよくて、今回のアシュリーは来るか!?と思ったのですが、後半になってあからさまにスタミナ切れ...なんだか去年も似た展開を見たような...。しかし、キスクラでは表彰台に本人も嬉しそうで、その様子が非常にかわいらしいなあ、と。

優勝者インタビューでは、美姫ちゃんはさかんに自分の演技にダメ出しをしていましたが、それでも一時期に比べて笑顔が明るくなった事が印象的でした。

表彰式後のウィニングランでは、美姫ちゃんは途中でお客さんから貰ったピンクのハートクッション(投げ込み用に会場で売っていた...)を、プレス前で記念撮影するときまでずっと持っていたので「おいおい、いいの?」と思っていたら、途中でスタッフがクッションを預かっていました(笑)でも退場する際にはちゃんと本人が回収していましたよ。律儀。


この日は、前日うっかり遠回りをしてしまったリベンジ(?)で、また歩いてみました。もうすっかり慣れたものですよ。はっはっは(←)
長野駅に着くと、何かの学会の案内みたいな看板を発見。これか!今回宿がなかなかとれなかった原因は!!