五輪後一ヶ月@女子FS

まだやっています、昨季五輪&世界選手権振り返り。
またしても編集して歯抜け状態になっている、女子FS生中継映像を肴にあれこれ書いてみますよ。
リザルト→http://www.isuresults.com/results/wc2010/


実況は小林さん、解説は樋口豊さん。
1Gウォーミングアップから。ジャッジ紹介もされている模様。テクニカルスペシャリストは天野さん。子供の頃から変わってないんだろうなあって感じの顔が映ります。
樋口さん「アシスタントテクニカルスペシャリストの人が、昔の世界チャンピオンの人で、厳しいんじゃないでしょうかね」と。ほう。と思って確認してみたら、アネット・ペッチ。ヴィット様の前の東ドイツの選手ですね。彼女の本によく名前が出ていました。コンパルソリーが得意な選手だったみたいですね。


さて1G。
ギマゼティノワ、ラフエンテ、ミンジョンあたりがかっとんで、4番滑走のジスマンからはじまっています。何故そうなったかはいちいち覚えていませんが、ギマゼティノワに関しては、途中ジャンプが連続で抜けまくって涙目になった(私が)のを覚えています。
ジスマンは、初めてFSに進んだので、記念としてとっておいたのでした。フリー最下位だけども。曲はオペラ座の怪人。樋口さんは最初は「オランダは、彼女くらいしか選手がいないので頑張ってほしいですねー」と言っていたのが、最初のフリップ転倒の後、次々とジャンプを2本足で着氷する内に「やっぱりオランダはスピードスケートなんでしょうかね・・・」更に、終盤のステップ辺りでは「オランダは戦後すぐ位にいい選手がいたような・・・」と懐古に入って・・・えー。でも結構彼女いいと思うのですけどね。ジャンプはフリップまで(多分)跳べるみたいだし。まだ17歳だし。樋口さんも演技後は「ジャンプは高さもあるし、この先期待できる・・・かも」的にまとめていましたが。バイオ見たら、タラソワさんのアシスタントのシャネッタさんが振付しているのですね。彼女色んなところに出没しますね。最近、アメリカでスケートをやっている日系人の子のブログでも名前を見ました。
ちなみに、オランダは過去に世界選手権で8個のメダルを取っていますと小林さんからお知らせが。樋口さん「そんなに取ってるんですねえ。でも昔じゃないですか?50年代とか60年代とか」そのとおりで、最後にとったのは62年なんだそうです。「まだ外のリンクで試合をやっていた頃じゃないでしょうかねえ」と、また懐古モードw
続いてグレボワ。スペイン奇想曲。2010-2011シーズンもこの曲で続行と言う噂です。彼女はSPで使っていたような曲の方が合っているような気が個人的にはします。3サルコウで着氷が乱れた後、少し間が開いてしまった後につけた2T2Loがキックアウトされて3S+SEQとプロトコルに記載されています。勿体無い。まあ仕方ないか。そして、樋口解説でも出てきた「レイバックのポジションのアーチが・・・」やはり重要事項なのですね。「もっと頭とお尻が仲良くしないと・・・」だそうです。分かりやすいwセールスポイントの3T3Tは、今回は3+2に。お疲れですかね。そして最後のスピンで尻餅をついていました。あら勿体無い。勿体無い勿体無い書いていたら、小林さんも似たようなことを言っていました。「できない選手ではないと思うんですけど、少しずつ雑といいますか、ピシッとしてたらもっといけるというか、勿体無いところがありますね」と。樋口さんは、転倒した以外のスピンもレベルを取りこぼしているだろうことを指摘。
そしてあっこちゃん。ベストとはいかないながらもよかったのではないでしょうか。何より、SPの泣き顔がFSでは笑顔に変わったのがよかったです。ホッとしました。樋口さんは、最初の3連続の3つ目の回転(私もコレやばいかもと思いました・・・)と、スパイラルの最後のポジションの保持時間不足を心配していましたが、どちらも問題なかったようです。樋口さんの目の方が厳しいようでwコーチをやっているとそうなるのでしょうね。ステップシークエンスは加点いっぱーい。多分このFSでステップの点数一番高いです。


ここで長時間の休憩。このシーズンからこうなのですよね。誰だこんなアホな事考えたのわ
その休憩時間を利用して、女子SPで放送されなかった選手の演技を解説なしで放送。
まずは件のオランダの彼女。3フリップ、3サルコウ2トウ、2アクセル。彼女の演技は、ストリーミング放送で見ていたのですが、こんな早い滑走順でフリップが見られるとは!と興奮したものでした。フリップには若干、ステップから「直ちに」問題でつっこまれる隙を感じましたが、大体SP前半なんて皆こんなものです。スパイラルもしっかり滑っていて、全体的なスピードも、あのあたりの滑走の選手の中では抜けていました。2アクセルとか高いし。何気にレイバックスピンの「アーチ問題」はクリアしているっぽい。荒さはありますが、基本的な技術は身につけているようで、やはり今後期待できる選手ではないかなーと思うのですが。若干、ジュニアの頃の亜紀ちゃんを思い出します。
続いてSP17位だったジーグラー。この世界選手権もまた堅実なSPでした。
そして19位だったギマゼティノワ。目立ったミスなく、彼女なりにいい出来だったのではないかと。ジャンプ構成がほぼ似通った2人の差ってなんだろうと、プロトコルを見てみたのですが、要素の基礎点はギマゼティノワが若干上、でもジーグラーの方がGOEの加点が多く、結果的にTES(総要素点)で上回っていました。なるほど、ジーグラーを見ていていつも「堅実だなあ」と思わせられるのは、要素の難易度が高くなくても、加点を+1前後もらえる実施を常にやっているからなのでしょうね。あとはPCSが、SSはギマゼティノワの方が高いけど、最後の2項目「振付」と「音楽解釈」でギマゼティノワは4点台が。これはちょっと分かるかも。彼女は割と、どんな曲でも滑りが変わらないというか。ジーグラーのSPは、音楽の雰囲気をよく表現していると思います。まだ割と新人なので新鮮味があるところもいい方にいっているのかも。
続いて17位のヤン・リュウ。彼女は、相変わらず目立ったミスがなかったように見えて点が伸びない。レイバックスピンがレベル1なのをはじめ、ジャンプ以外の要素でひとつもレベル4がとれていないのですね。勿体無いと言うかなんと言うか。
そしてSP25位のレイトマイエロワ。シーズン初めは違う曲でSPを滑っていたように思うのですが、後半から昨季の『Yunnona i Avos』に戻しています。彼女はただでさえトリプルの種類が少ないのに、ステップからの3サルコウをダブってしまい、フリーには進めませんでした。でも、スピンやスパイラルのポジションがきれいで、滑りも癖がない。昨季より身長も伸びて、それがジャンプの確率を悪くしているようにも見えますが、ポジションの見栄えはますます良くなっていると思いました。ずっと見ていたくなる選手なんですけどね・・・。


2G。6分間練習から。
ここで、フリーに残れなかったマイヤーの話が。SP後の談話を紹介していました。SPのルッツで転ぶのははじめて。悪夢のようなスケートになった。と。うう。
さてこのグループも、かなり選手をかっ飛ばしてます。ごめんなさいね。
ヘッケン。最初の3T3Tは、樋口さんも「これは本当に3回転していますね」と言うほどきれい。次のルッツは回転不足転倒。樋口さんはエッジエラーも指摘していましたが、プロトコルを見るととられていないみたいです。滑りだす前と滑り終わった後に「出来ることを着実にやるタイプの選手ですね」といったことを。大事なことだから2回言ったのでしょうか。
続いてレオノワとコルピをすっ飛ばしてマコーケル。コルピは今現在でもプロトコル見るだけで切ない。シングルジャンプ3つに回転不足とかorz
で、マコーケル。6分間練習では、結婚してからよくなりましたねとか言われていました。「結婚してから跳べるようになった」とか言われていたルッツも含めて快調にジャンプを決め、樋口さんが「今日は調子がいいですね」と言った途端にジャンプがダブりました。法則・・・。しかしそれ以外はミスなく安定していました。フィニッシュの後は喜びの表情。実況解説陣も「彼女のベストに近いんじゃないでしょうか」とか「こんなに良かったのは久しぶりに見ましたね」とか「旦那さんのいい演技に影響されたんでしょうね」とか。必ず挟まる旦那の話w旦那がKVDPだから仕方ないのか。シーズンベストおめでとう。
また1人すっとばしてヤン・リュウ。スピンのポジションや回転数が十分でないので、レベルを取れていないことをスピンのたびに指摘されていました。「これぐらいの選手なら、出来そうなものなんですけどね」と。でも確か、トリノ五輪後の数年はかなりジャンプの調子が悪くなっていた記憶が。それでジャンプの立て直しに練習時間を割いたのかもしれないな、と推測。今回の演技でも、ジャンプに気をとられて、音楽にあわせようという意識が飛んでいたっぽく見えていた部分がありました。「厳しいジャッジだったら保持時間が足りないと見られるかもしれない」と言われたスパイラルはレベルがとれていました。最初に言われていたほど厳しくない?


あっという間に2Gは終わり(←)第3グループ。「このグループに○○選手がいるんですねえ」と、割と大きな大会ではよく出てくる会話が。今回の○○選手は安藤選手とユナキム選手でした。
6分間練習の時間を利用して、FS後のあっこちゃんのコメントとか、SP後の美姫ちゃんやユナのコメントとかを紹介。この時点で、あっこちゃんは「新しいPGの曲は決まっている」って言ってたのですね。五輪後にまたボーンに振付けてもらいたいと言っていたのが、実際はFSの振付がカメレンゴになっていましたが。決まっていたのはSPの曲かな?タンゴをやるのが決まっていたから、EXでリベルタンゴを復活させて布石にしていたりしたんでしょうか。憶測憶測。
ユナさんは「何が起きたのか分からなかった」とかそういう、ああいうSPを滑った選手がよく言う言葉を。美姫ちゃんは「今季最後のFSに向けていい練習ができている、体調も良い。技ひとつひとつではなく、全体のPGに注目してもらえるような演技がしたい。レベルも取れて、見ている人がスッキリするような演技がしたい」と。ひえー前向き。やる気。安藤さんてば燃えてらっしゃったのね。この中継見ている真っ最中は、緊張しすぎてこんなコメント聞き取れていませんでしたよwでも衣装が私の一番好きな鳥さんだったので、緊張で口から心臓吐き出しそう(ないから)になりつつ喜んだ事はうっすら覚えています。
あとは、この大会で引退のユリアさんの話題も。昨季の世界選手権はアキレス腱を痛めて欠場、ドクターに「もう現役は続けられない」と言われたけれど五輪のために戻ってきた。五輪が今季一番の目標だったので、世界選手権は楽しんで滑りたいと。


演技はエレーネから。PGがラテン音楽のあれに戻っています。個人的には、カルメンよりこういうPGの方がエレーネには合っていると思います。キャラクターを演じるより踊った方がかっこいい。と言っても、このラテンメドレーが好きというわけではないのですが(←)キャバレーとか、今季のSPが好きなのです。
それはそれとして、彼女は今季はヨーロッパ選手権がピークになってしまったような印象です。転倒もあり回転不足もありで、ジャンプはかなりの不調。見せ場のステップではかっこよく踊っていましたが、踊りすぎたのかフライングスピンで手をついてしまい、スピンの点数が0点に。あああ。
続いて美姫ちゃん。演技が始まるその瞬間まで「あああああ今季はもうあの爆発力のある演技は見れないのかも・・・いやでも毎シーズン1回はすごい演技してるし・・・今季はまだ出てないからここで出るかも・・・でもあと1回にそれを期待できるのかなああああああ」と、交互に胸に訪れる期待と不安にきりきり舞いしていたこちらを他所に、やる気に満ちていたらしい美姫ちゃん。曲が鳴り出して腕をシャキン!シャキン!とやりだしたときの動きのキレに「お!?」と思い、滑り出しのスピードに「もしや!?」となり、スパイラルにいたってのぐいぐい進む滑りっぷりや表情に「おおおおおお!!!」と。その後はもうなんと言っていいやら。まあ要するにこういうことでそういうことですね。
 
ところで私はJスポしか見ていないのですが、曲調が変わってさあこれから3Tと2Aからの3連続行きますよのあたりのあの超かわいい笑顔が、フジの放送では独自映像に切り替えられていたって本当ですか。まつげくるりんだったのに。今回、スピンで足元ばかりアップにして大顰蹙だったイタリアカメラのやった数少ないいい仕事だったんですけどね。
続いてユナキムさん。やっぱり五輪ほどのキレがない。まあ仕方ないですね。それほど五輪に全てをかけて臨んだということです。それでも3ルッツ+3トウに3フリップ、2A3Tと、大技は決めてくる。この辺はきっと、ものすごい練習したからこそあれだけの確率で成功させられるのでしょうね。そして3サルコウで転倒。通常営業。彼女はよくサルコウで失敗するのですよね。ジャンプのミスはあったものの、他はまとめたので、SPほどの崩壊イメージはなかったです。やっぱりなんだかんだで強いですね。
続いてヘルゲッソン姉。これがまたいい演技でした。ジャンプの目立ったミスはフリップがひとつ2回転になったくらい?あと、樋口さんチェックによると「コンビネーションジャンプは、もう少し二つのジャンプの高さが同じくらいになるように跳んだ方が加点がとれる。いざやろうとすると難しいんですけどね。ふふ」「もうちょっと体が柔らかいといいんでしょうね(スパイラルで)無理して足を上げている感じがしますね」「(フライングシットで)チェンジエッジしたところで回転が足りていないかもしれない。レベルがとれないかもしれない」こんなかんじでしょうか。それでも、スケートがよく滑って、音楽をよく表現していて本当にいい演技でした。とても去年27位だった選手とは思えない!
続いてファヌフ。またいい演技きたー。ジャッジスコアにGOEマイナスなし!実況解説も賞賛!なんでかスパイラルでレベル2とかやっちゃってますが(でも見ていて普通に保持時間足りないと分かりました)。彼女は技術は質のいいものを持っているので、ミスがないとほんとにスッキリしますね。ただそんな中でも、なんでもないところでバランスを崩した場面も実はあったりするところが、らしいと言えばらしいwフィニッシュのあと手を打って喜ぶ姿は頼もしかったですwこの大会についての彼女のコメント「五輪やナショナルのように、地元のファンの前で滑るわけではないので緊張しなかった」と。え?wそういえば去年のスケカナで4回転倒とかしてましたね、確か・・・。
このグループ最後はユリアさん。競技会では最後の演技です。ダブリ×2にすっぽ抜けがひとつと、ベストの演技とは行きませんでしたが、それでも笑顔でリンクを去っていきました。お疲れ様でした。最初のルッツがダブルになって、2回目のルッツを跳ぶときに樋口さんが「このルッツは決めて欲しいですね」と言ったときはまったくもって同意の気持ちでした。そして彼女は決めてくれました。ありがとう。


製氷時間を利用してのSPの演技放送。この時間はタマル・カッツとトゥーバちゃん。
タマルちゃんは全てのジャンプをステップアウトでコンビネーションも入れられず。でもスピンのポジションや、つなぎで入れているレイバックイナのポジションがきれいだし、音楽表現も良かった。曲は『風と共に去りぬ
そして、今となってはこれが最後の演技になってしまったトゥーバちゃん。彼女もジャンプをステップアウトしまくりでSP落ち。でもやっぱり、このバザールイスタンブールのPGは好き。ステップの前にくるくる回りながらひと踊りするところが特に好きです。
ところで、女子SPの最初のあたりはカメラアングルのひどさが更にひどい事になっています。タマルちゃんとか、スピンだけじゃ飽き足らず、ステップでも足元のアップを。女子フリーとかになると若干はマシになっているあたり、一応、足元ズームは過剰にやりすぎても得るものはないと撮影スタッフも学習してはいるのでしょうか。学習速度をもうすこし上げて欲しかったとも思いますが、過ぎたことですね。


最終Gの6分間練習。また新鮮な面子ですね。6人のうち3人が最終Gに入るのが初めて、というか、マカロワとミライちゃんは世界選手権初出場ですね。実況の小林さんも「もう次の4年がはじまっているんですね」と。
で、気になるのはやはり日本の選手という事で、真央ちゃんについては樋口さん「普通に滑ってくれれば大丈夫」「3Aは例え1本でも大丈夫でしょう」と。


最終G最初の滑走はカロリーナ。白い肌に華やかな水色の衣装が映えてきれいです。でも、これも以前に使った衣装ですね。五輪以降、スポンサーの契約もほとんど切れてしまったのだとか。国内でかなりのバッシングも受けたそうですね。まあ、残念ながらよくある話です。得点的な話をすると色々とあるのですが、今回の演技で一番大事なのは、彼女が大崩れをせずに滑りきったことでしょう。メンタルの弱さを常に言われている彼女が、五輪後にバッシングにさらされ「世界選手権を見て」と返して臨んだ地元大会。相当のプレッシャーを感じていたのは想像に難くありません。「いつものように」崩れてしまう展開だって容易に想像できます。でも彼女は滑りきりました。得点や順位の問題でなく、彼女は勝ったのだと思います。樋口さんも言っていたように、強くなりました。
続いて真央。全てのジャンプを着氷。彼女に常についてくる問題が、回転不足とか、ジャンプの質とかなのですが、そういうところを踏まえつつ分かりつつの、実況の小林さんの「完璧な演技だったとお伝えしたいです」というところに気持ちを感じました。大きなミスをしてしまった五輪の後だからというのもあるのでしょうね。
続いてレイチェルなのですが。飛んでます。なんだか元気のない演技だったので、五輪と全米をとっておけばいいやと思ったのでした。彼女も、充実したシーズンであったことは間違いないですが、同時にハードなシーズンでもありましたね。でもすごい頑張っていましたね。スケートもそれ以外も。オフにはスタンフォード大学への進学が決まったようです。ただ、入学を1年遅らせて、今季は競技に専念するらしいです。
続いてレピスト。最初の3T3Tと3ルッツは成功したものの、その後予定していた3つのトリプルが全て2回転に。一番難しいジャンプを成功させた後に得意なジャンプをミスするパターンがここにも。樋口さんは「エレガントな選手」と2回言っていました。大事なことだから(ry確かに樋口さんにとっては、そこは本当に大事ですよねw
続いてSP1位のミライちゃん。滑りだす前から「緊張してます」と顔に大きく書かれている状態でした。演技もやはりと言うか、五輪のような勢いがなく、それでいてどこか焦っているような。彼女にとって長い4分間だったのだろうと思いました。世界選手権初出場で、SP1位のプレッシャーを考えると、正直予想できた事態ではあるのですが、できれば外れてほしかったな。でもハードな経験ですが、近い将来「これがあったから」と言える日が来るように願っています。それにしても、コーチまで緊張気味だった事に驚きました。だって経験豊富で実績十分のあのキャロル爺が。コーチ業とは、何年やっても教え子の正念場のプレッシャーには慣れられないものなんですかね。
最終滑走はマカロワ。なんとまあ。シーズン初めはジュニアGPに出ていた選手が、五輪出場を経て、シーズン最後には世界選手権の最終グループの最終滑走にいるなんて。激動ですね。彼女は「すがたかたちも」(by樋口さん)美しいし、要素の質もいいけれど、シニアの世界選手権の最終Gに入ると、PGの密度的にはちょっと物足りない感じがします。実況解説陣も、彼女がリンクから上がると同時に「第2点(PCS)は出ないでしょうけどね」と。でもそれを「今後の課題」的な扱いで言っていましたが、今のコーチのところでつなぎ部分が果たして伸びるのだろうかとか思ったり思わなかったり。何にしても好演技(転倒はひとつありましたが)で、初出場で入賞を果たしたのでした。それにしても美人だ。


まとめ。
SP→ベテランお疲れ、若手元気。
FS→ベテラン底力発揮、若手は経験値をチャージ。
て感じ?そのせいか、最終前Gが見応えがありました。それと、五輪が残念だった人が頑張りましたね。
あと、ちょっと採点方式のアンバランスな部分が見えた結果になったかなーと思いました。一応、採点方法について多少は理解しようと努めているつもりなので、今回の結果がどうしてこうなるのかは自分なりに理解しているし、結果そのものがおかしいとは思っていません。採点方式全てを否定する気はありません。ただ、この採点方式で競技をやるようになって6年たって、選手もジャッジも考え方や点の取り方を理解してきたことで、点数の設定等のバランスが悪くなってきてしまっているのかなと。そろそろ調整の時期なんだろうなと。そう思っていたらやっぱり大改定がきましたね。でもルールの話はややこしいので、気が向いたら。