ザ･ミュージックマン見てきましたよ。
貴教さんの役が詐欺師なのに倣って、自分も日付詐称をしてみるえむぞうですよ。コンバンハ。
というわけで、東京芸術劇場にて、貴教さん主演ミュージカル『ザ･ミュージックマン』を見てきました。
このミュージカルを見に行く理由は、ひとえに自分が貴教ファンだから。まあ言ってみればファンの務めという感じで、あまりミュージカル自体には期待せずに行きました。
期待しない理由はというと、貴教さんはじめ演技の本職でない人たちが、自分以外を演じるというのが見ていてどうにも違和感を感じてしまうから。それと、沢山のキャストが登場するミュージカルで、音楽関係であってもダンス関係であっても、個人技のスペシャリストみたいな人を集めると、どうしても個人個人が浮き上がってしまって全体がでこぼこした印象に見えてしまう部分があるから、といったところでしょうか。
でも今回は、脚本のセレクトと配役の妙といいますか、ちゃんと舞台全体のまとまりはありつつも、貴教さんや、ピンクの電話の竹内都子さんに、PaniCrewの植木さんといった面々が個性を発揮していて、それでバランスがきちんととれているところが見事でした。
以下はネタバレになるかもしれないので畳みます。
でも、ネタバレ期待して見る人にはガッカリ程度だと思いますがw
まず貴教さん。よく喋る人たらしの詐欺師がハマっていましたwまず最初に子供を手なづける辺りも、妙に子供に好かれそう(というか同類ぽい？w)な感じがさもありなん、と。だけど、この一緒に踊ってる子達の大半はきっと早晩貴教さんの身長を追い抜いていくのね･･･とか思うと無常を感じたり感じなかったり。
図書館で、ヒロインのマリアンを口説くシーンは、小動物感を発揮しまくりで、これは落ちるな、とw
しかし、ラブシーンはやっぱり微妙･･･コメディ部分はリズムに乗って押し切れるのですがねえ･･･。
「プロフェッサー･ヒル！新しいステップを教えてよ！」と言われて踊るシーンは、結局教えてと言い出した子供の方がダンスが上手いのはご愛嬌w更に、マリアン役の彩乃さんと踊る辺りは、最近社交ダンス勝ち抜き番組(ダンス･ウィズ･ザ･スターズ)に出ているライサの最初の週を思い出したとか、しかしながら諸々相手役の女性の方が長い･･･流石元タカラジェンヌ･･･とかそんな事を考えたりとか･･･そんなことは･･････w
ヒロイン･マリアン役の彩乃かなみさん。彼女がこの舞台を支えている！と思いましたよ。歌が上手いのは勿論のこと、セリフを喋っているときも声がよくて聞き取りやすく、流石ずっと舞台でやってきた人、しっかりとした技術だなーと。
ミュージカルなので、セリフを交えて歌いながら、そこに他の人が歌をかぶせて掛け合いみたいになる場面が当然あるのですが、そういう経験がそれほどない人同士でやって、微妙に不協和音･･･みたいな事態にも、これまでよく遭遇したし、今回も若干なくはなかったのですよ。けれど、彼女の歌の場面ではそういうストレスがありませんでした。特に、2幕の市のお偉いさんカルテットとマリアンのシーンは良かったです。歌的に。
キャストを見たときには、正直「どうなのよ･･･」と思った竹内都子さん。ですが、なかなかにいい味出ていました。
マリアンの母親役なのですが、堅物ながらも実は夢見がちな娘に、アレコレガンガン言う場面も面白く、逆に、貴教さん演じるハロルドに町中がノセられている中、自分も混じって踊ろうとして、それを娘にたしなめられてしゅんとしつつも、懲りずに端でこっそり踊っている辺りなかなか可愛いお母さんでした。
彩乃さんとのかけあいのなかで、わざと声音を変えて笑いを取ったりする場面もありまして、パンフレットではご本人も「ちょっと小賢しいかなあ」みたいに仰っているようですが、そんなことはなくもないのですが(笑)ほどよいやりすぎ感だったと思います。ちょっと浮かないと笑いは取れないですからねw
そして、貴教さん演じるハロルドに恨みを持ち、彼の悪事を暴こうとするチャーリー役の今井ゆうぞうさん。私はこの方知らなくて、舞台の上で、見事にどす黒いオーラを放っているな〜と感心していたのです。
で、休憩時間にパンフレットを買ってみたら「歌のおにいさん」をやっていたとあってびっくり。更にチラシをいじっていたら、なんだか素朴そうな好青年の写真が現れまたビックリ(笑)こういう人がハゲヅラに更にヅラを被せて頑張っていたのですねー。
終演後のアフタートークでも、ヅラネタを自ら振って、なかなかいい捨て身っぷりでしたw
そしてやはりなんといっても、芸達者お子様のかわいいこと。マリアンの年の離れた弟のウィンスロップは、前半はあまり喋らない(父親の死のショックで心を閉ざし、吃音になっている)のですが、前半の最後の方で突然元気よく歌いだすわけです。そういうベタに感動的なシーンで、子供の歌声というのは破壊力すごいです。上手いしwやっぱり子供には敵わないというのは本当だなあと。
終演後のアフタートークめも。
- メンバーは貴教さん、植木さん、竹内さん、今井さん。
- 順に役名と自分の名前を言って挨拶。最後に今井さんは、帽子をとって「ハゲの今井です」と、ハゲヅラを披露。
- 今井さんは、演出家にダメ出しをされて凹んでいた時に、貴教さんに「食え」とお団子を貰った。
- その事を、楽屋が同室の植木さんにも話していた。
- ちなみに、2人の楽屋は池袋で一番暗い部屋らしい。竹内さんより「電気つければいいのに！」とツッコミ。
- わざと照明をおとして、アロマランプを灯した部屋で2人でぼーっとしている際に、ぽつりと「そういえば今日･･･西川さんに･･････団子もらった･･･」と報告があったらしい。
- ミュージカルブログや、会場のお客さんからの質問に答えていました。
- 他の役をやるなら？という質問。だれがなんと答えたかはよく覚えていません。
- 植木さんは、今井さんのやっていたチャーリー。
- チャーリーだったら、ブレイクダンスするところがない、という話に。最終的に、橋の階段で転ぶところでヘッドスピンをしたらどうだろうという事になりましたw
- 竹内さんには、貴教さんからヒロインのマリアンはどうかとオススメ。「私がかい？それはちょっと無理があるんじゃないか？」「いやもっと会場のスケールの違うところで、1人で全部やってみるとか」「ああー、それならなんとかなるかもね」みたいなやり取りが確か。
- 今井さんはなんて言ったか忘れた。このときだったか、今回の役は兎に角孤独だという話がありました。
- 普段から、本番前は1人になるタイプ(役に集中するため)だけど、今回は本番が始まっても孤独で辛いとか。
- 出番待ちをしている間、楽屋のモニターに映る、にぎやかで楽しそうな様子がうらやましい。役に入れないので、モニターを消して欲しいとスタッフに頼んだら「これ消せないんです」と言われた。
- 貴教さんは、感情の波が激しい役だからということでマリアンと言っていました。
- 体型的には、男女逆の方がバランスがいいかもね、なんておもってませんよぜったいに。
- このときだったかいつだったか、少し彩乃さんの話も出てきました。まあ例によって軽口叩いたりして、仲良くやっていそうな感じでした。
- 次は、おそらく貴教ファンの方からと思しき「共演者の印象と、あとウチの貴教座長としてどうですか？」的な質問。例によってどんな返答があったか覚えていません。
- 今井さんが貴教さんを兄さんと呼びたがっている話はこのときだったか。
- 再び植木さんとの楽屋話。植木さんが「そういえば今日、兄さんがさ･･･」と言い出すと「いいなあ〜、兄さんって呼べて。俺なんかまだ、西川さんって呼んでるよ･･･」と言っていたという報告が植木さんより。
- 呼びたきゃ呼べばいいじゃん！という話になり、今日から「兄さん」と呼ぶことに。よろしくお願いします、とお互いお辞儀をし合って挨拶をしていました。
- 貴教さんは、なんかキレイゴトっぽい事言ってたのだと思います。多分。だから私は覚えていない。貴教さんのいい話は右から左へ抜けていく機能が私の耳には装備されているので(←)だってアホな話しているときの方が、イキイキしててかわいいじゃないですか。
- 今井さんが普段「おにいさん」とか呼ばれているキャラだけど、今回の役はそういうキャラじゃなくて･･･的なお話。
- 貴教「そうだよね〜。“やあ、子供たち！皆死ねばいいと思うよ！”なんていえないもんね〜」といったときの、スィネバ云々のあたりで、例の邪悪な笑顔を披露。
- ハゲヅラの上に更にヅラを被せて、ここぞというときにハゲを見せ付ける役柄の今井さんですが、あるとき意図しないところでハゲになってしまったことがあったと、竹内さんのお話。
- どう反応していいか迷った末、もとからハゲの人だという対応をする事に決めたものの、改めて今井さんを見たらカツラを戻していて「あっ！戻してるよコイツ！」と思ったとか。、
- 更に、貴教さんもハゲヅラ初遭遇の際に「あれはないわー」と言ったらしい。この場でも「誰に許可を得てハゲてるんだ！！」とお説教がw
そんな感じで。結構今井さんがおいしいポジションだったと思ったのでした。
