仙台書き残し記。その2。

昨夜の事ですが、MJ見ながらそろそろかなー、と思って録画ボタン押したら。エビスさん始まりました。自分のエビス嗅覚に満足なえむぞうです。コンバンハ。


で、NHK杯観戦3日目です。この日の席はジャッジ反対側ロングサイドで、昨日とは反対側の端の方でした。リンクを挟んで向かいにTVの実況席があります。
この日だけ、アイクリの先行でチケットを確保する事ができなかったのです。が、たまたま日米対抗の当日券待ちで、近くに並んでいた方とお話をしていたらば、この日のチケットを1枚余らせているという事で、その場で譲っていただく交渉が成立したのでした。今考えればすごい運がいい話ですな。
というわけで、日米対抗当日券待ちの長い時間を共に乗り越えたご近所さんと、久しぶりの再会であります。ちょっとした思い違いなどはあったものの(笑)無事に会場前で落ち合う事ができまして、チケットの受け渡しが完了したのでした。


チケットを譲ってくれた方とお別れしまして、席に行くと、私の隣の席には年配のご婦人が2人。自分達の座っている前に荷物を置いて、通路を塞いでいます。この方達に一度荷物をよけてもらわないと、自分の席につけません。というわけで「すみません」と声をかけたところ、荷物をよける気は全くないらしく「構わないのでまたいでください」と。いやでも、そこそこな分量の荷物が2人分ですよ。またげないわけではないけど、結構しんどいですよ。と思いつつ、よたよたしながらどうにか荷物を2つまたぐと、年配のご婦人方はにこやかに「流石若いと違うわねー。私は出来ないわー」と。
カッチーーン!ときましたが、これから数時間お隣な事を思うと、文句も言えず。でも他にも色々イライラさせられたな、この2人。


反対のお隣は、チケットを譲ってくれた方のお友達でした。そんな気安さから、ついつい色々話しかけてのなかなか楽しい観戦になりました。反対の隣は極力キニシナイ方向で。
この日の席で驚いたのは、リンクを挟んで向かいの実況席の声が聞こえることでした。音楽がかかる直前のシーンとしたときだけですが、リンクに立っている選手にはもっとはっきり聞こえるんだろうなと思いました。
去年のNHK杯のとき、大ちゃんの演技の直前に実況のアナウンサーが「持っているものは世界のトップ。あとは然るべき場所と時にそれを出す事です」みたいな事を言っておりましたが(うろ覚え)、あれも本人に聞こえていたのでしょうか。やりにくいだろうな〜(笑)もしも自分だったら、そんなの聞こえてきたら絶対ガチガチになりますね。まあ、そうならないからこそ、トップレベルの選手でいられるのでしょうね。


この日はまずは男子SPから。世間的な注目度は女子のほうが断然高いですが、男子好きは皆さん結構濃いようで、いろいろな選手のバナーが場内貼りまくられております。中には、ベラルーシの国旗に“SMILE! Sergei DAVYDOV”と書かれたものも。顔はかっこいいのに無表情な、ベラルーシのセルゲイ・ダビドフ選手に「笑え」と言っているわけですね。無理させるなよ(笑)


男子の第1グループでは、なんとなくアメリカのアボット君を応援していたわけですが、6分間練習のときから、軸が思いっきり斜めでどうにも降りられそうにない4回転を跳んでいましたよ・・・。


さて最初の滑走はカナダのCHIPEUR。スケカナをTVで見た際の、高くて幅のある3アクセルを楽しみにしていたのですが、今回は不発でした。でも衣装の普段着ぶりは炸裂していました。
お次は南里君。目の覚めるような3アクセルを跳んでくれましたよ!続くコンビネーションも、単独のトリプルもしっかりきめてくれました。そして今季、本人的にも頑張っているらしいステップですが・・・こっちは、ちょっと曲とうまくリンクできていなかったかなーという感じが。いや、それでもなかなかの出来でしたよ。高い得点が出て、CHIPEURを大きく引き離しました。
続いてチェンジャン。チェンジャンはなんかね。嬉しいような切ないような演技でしたね。
嬉しい・・・4回転含めてジャンプを大きなミスなく降りれた。
切ない・・・それでも点数が出ないことが予測できた。
4回転きめても、セカンドジャンプが2回転だと、3+3の選手にそんなに差をつけられないのですよね。加えて彼の場合は「ルッツが嫌い」by佐野稔ですから。単独トリプルがルッツやフリップよりも点数の低いループなのですよね。いい演技は点数とか関係ない、とか言いつつも、あれだけ喜んでいる姿を見ますとね。自分があげられるものなら点数あげたくなります。チェンジャンにはちょっと甘いのですよ、私。そういえば坊主でしたね。
さてジェレミー君。6分間練習での予感を裏切らない、華麗な斜め降り4回転(降りれない)にループすっぽ抜け。まあ、ジャンプ全ミスのカナダよりはミスが少なかったよね・・・と、即座にポジティブにものを考えてみる。スピンとステップはすごくいいのになー・・・と思うと、母に言われた「男シズニー」の言葉が蘇ってきてちょっと悲しかったです。鮮やかに最下位。
ソーヤー。この人は、何故いつもTVカメラに向かって開脚するのだろうと思った、そんなSP。
ドブリン。オフに坊主頭だったみたいですが、伸びましたね。いい感じだと思います。根性で4+3入れてきましたよ!でもアクセルが・・・。ステップのあたりで、昨季感じたジタバタ感が大分よくなったように思えましたよ。でも、ミーシン門下生的なシャキシャキ感がついてきているように思えましたが(笑)


そして第1グループ終わって、気付けば南里君がまだ1位です!


6分間練習の間に、またしてもお隣の荷物をどうにかこうにかまたいで、滑走順をプリントした紙を貰ってまいりましたよ。いつもこれにスコアをメモしたりするのです。


ケンスケさんは、ジャンプがどうも煮え切らなかったですね。南里君に及びませんでした。
グリアツェフ・・・ああ、アクセルがすっぽぬけた・・・。でも踊りはうまいですね。会場で見ていると、TVで見るより、この人は身体の使い方がうまいなーとか、スピードがあるとかないとかが分かりますね。ジャンプに大きなミスがあったので、これまた南里君を抜けませんでした。
お次はダビドフ。そろそろ流石に抜かれるだろー、と思っていたのですが、ちょっとキレの足りない演技で、かなり迫りつつもまたしても南里君に及ばず。スコアがスクリーンに映されるたびに、まだ一番上に南里君の名前がある!と会場内も控えめにざわつきます。
お次はキャリエール。このSPは好きなのですよ。若干のミスはあったものの、基本的にこの人はうまいのですよね。小上手い。TESでは南里君のほうが上でしたが、PCSはキャリエールが上回って、僅差で南里君をかわしました。ついに。でも4位以上ですよ。やってくれました、南里君。
しかしここまでで70点台の選手がいませんよ・・・。ここは最後の2人にがんばっていただかないと。でもトマーシュはムラがあるからなあ・・・。
なんて思っている間に出てきましたトマーシュ。フランスのアレは何だったの?というくらいぽーんぽーんと。高さと幅のあるジャンプを鮮やかに決め、深いエッジでステップをぐいぐい踏みつつ踊り狂いました!すげー!レベル4のお手本の様なステップ!お手本の様な3アクセル!本当に何もかも上手いなあ。良いときは(笑)スタオベ起きてますよ。本人も大喜びですよ。点数もばばーんと。ここで78点きましたよ!ようやくきたか70点台。しかも上のほう。
そんな興奮冷めやらぬ中、大ちゃんです。大丈夫でしょうか・・・。大丈夫ではなかった。アクセルでお手つき。あ〜〜。でも、サーキュラーステップの円が大きいなあ。ストレートラインはちょっと気迫不足な感はありましたが、やはり格が違うなと(トマーシュもね)。ま、ミスもあったので、僅差の2位でした。私的には、これで明日はエンジンかかるんでない?と気楽に構えておりましたよ。


さて、ここまで書いて、何で一生懸命演技の感想を書いているのだろう、とフト思ったので、これ以降はざっくりと簡略版で。


お次はフリーダンス。お話し相手をしていただいた、右隣の方は「リード姉弟楽しみですね」と仰るのですが、左隣の荷物をよけないご婦人2人は、6分間練習を見ながらリード組をボロクソ言っています。「なんか才能から違うって感じー。」「他の組みたいにすーっと滑っていかないのよねー」「無理ー」みたいな。ムカー!ノービスからジュニアスキップしてシニアで頑張ってるのに!時間かけてうまくなる競技なのに!トップレベルには30代の選手だって結構いる競技なのに!クリスなんてまだ10代なのに!才能なんてこの時点でどんだけ分かるっていうんだー!聞かなきゃいいのに、聞こえてしまうのでもやもやもやもや・・・。
でもリード組がんばりました!荷物をよけないご婦人方を、演技で黙らせましたよ!演技終わったら「あら、よかったじゃない」とか言って拍手していましたよ。スケアメでは、手術して間もないクリスの足が痛んでしまったようで、最後のリフトを失敗してしまいましたが、今回はそこもしっかりきめて、順位も2つ上げました。よかったよかった。


しかし、この後の3組は正直若干眠気を誘われるような・・・。5組目のナバロ&ボメントレからくいっとレベルが上がるのですが、そこで第1グループは終了なのです。
そして第2グループの6分間練習。目がパキッと覚めましたよ!デロション!なんだその体の角度!どんだけディープエッジなんだ!テッサ&スコット!なんだそのスピード!ホフノビ!なんだその毒々しい衣装!(笑)そしてカー姉弟!なんだその銀髪ーー!!ホフノビとカー姉弟のおかげで、今季のODみたいなインパクトをFDで実現してしまっていますよ。オリビエもシャツがボロ加工ですしね。素晴らしい事です。


第2グループ最初はフレイザールカニ。ワタクシの大好きな曲『Time to say good-bye』。でも、正直その後が強烈だったのでちょっと印象は薄いです。
お次のカー姉弟は銀髪で登場。カー弟は、前日のキルトスカートも似合いまくっていたのに、銀髪も似合います。イギリスでは俳優もやっていると言うのも納得。なんかどんな格好しても似合うのですね。流石男前。ユニゾンばっちりでカクカクした動きでロボットなのか宇宙人なのかを踊りまくって表現しておりましたよ。演技が終わった後も、拍手されているのが理解できないフリして顔芸で楽しませてくれました。楽しかった。
続いてホフノビ。『禿山の一夜』最初のポーズ、ノビツキーが黒くてビラビラした何かが大量についている腕をがばりと広げる姿がよくできています。日本の少年漫画雑誌を適当に手にとってぱらぱらめくったら、絶対こういう妖怪の絵が1匹や2匹見つかるだろうという風貌です。そんな怪しさをダイナミックに振りまきながらびっくりリフトの応酬です。会場大盛り上がりです。完全に禿山ムードのままフィニッシュ!・・・となるはずが、フィニッシュポーズでこけた。あらら。でも演技の一部かと一瞬思いましたよ(笑)
さて、いよいよ優勝候補その1の登場です。テッサ&スコット。『シェルブールの雨傘』ていうかもう、とっとと感想書きますけど、素晴らしかった。泣きかけた。思わずスタオベ。ODでは、ちょっと民族舞踊としてはキレイすぎて物足りない・・・とか思ったのですが、フリーでは持ち味を生かした素晴らしい演技でした。この組も、実は結構アクロバティックなリフトやっているのですが、ホフノビと違って演技の中でリフトが浮かないのですよね。すごいなー。この組が振付する際、リフトとかどうやって決めているのかちょっと覗いてみたいです。
そして最終滑走。優勝候補その2のデロション。テッサ組は素晴らしかったけど、やはり私はこの組が贔屓なので、この組に勝ってもらいたいのですよね。『ピアノレッスン』テッサ組の瑞々しい演技もいいですが、こちらは味わいの滲み出るようなスケートで、これもまたヨシです。どちらもそれぞれの持ち味を出した演技だったと思います。こっちもスタオベ。「勝っても負けてもどっちも優勝!」by佐野稔といきたいところですが、そうもいきませんよね。さて採点は?フリーダンスではテッサ組が上でしたが、総合ではデロションが逃げ切りました!こっちが優勝!よかったー。


表彰式は女子が終わってからですが、製氷時間中にキス&クライでのインタビューが。イザベルが「PGの見直す部分も分かった」みたいな事を言っているのを聞いて、是非ヨロシクお願いします!と思いましたよ(^^;)レベルとって技術点上げていかないとですよねー。


女子に関してはこちらにうだうだ書いたので割愛。
右隣のお話し相手をしてくれた方とか、前日おとなりだった方とかは、私が今回応援しているのが美姫ちゃんとコストナーとシズニーとゲデバニシビリだと言うと、それぞれに「あー、ちょっと残念でしたねー」とか慰めてくれました。皆良い人だなあ。
でも、この面子に関して(ゲデバニシビリは除く)は、いい演技をして「ヒャッホー」と喜ぶ楽しみもありますが、自爆した際にまた自爆・・・_| ̄|○と打ちひしがれるのもまた、ちょっと楽しかったりするのですよ・・・なんて思っていることはナイショの方向で(笑)


ああ、最終日まで終わらせるつもりだったのに、終わらなかった・・・。無念・・・。