ライブ雑考。

先日の越谷公演で思ったことを、更にぽそぽそと語ってみます。


私は、アンコールの時に一度引っ込んだのは正解だったのではないかと思っております。
何故なら、その前の本編部分で、どうも客席とステージが噛みあっていない印象を持っていたからです。
客席が盛り上がっていなかったわけではなかったです。
ステージ側にも問題はなかったです。
でもかみ合っていないように感じました。


本編で不完全燃焼を感じていた自分は、いつもは一度ステージのライトが消えると、少し座って体力を回復させようとします*1が、この日はそうせずに、すぐにコールを始めました。
でもそのコールも、かみ合ってないと言うか、声が揃うまでに時間がかかりました。
時間がかかるのが、いけないわけではないと思います。
コールの声をきれいに揃えようとしていた会場の空気に、多少私は辟易していました。


そこで貴教さんが出てきて「まだ空気(雰囲気?)ができていない」みたいな事を言ったり言わなかったりして*2すぐにまた袖に引っ込んでしまいました。
そして再び客席は必死のコールをして、でてきた途端今度はいつものMCコーナーナシで歌。
1曲目のバラードで会場を圧倒した後、アップテンポのあの曲、そしてサクマさんの見せ場アリ(笑)のあの曲。と繋がっていったのですが、その流れの中で、本編をやっていた時とは会場の空気が変わりました。
会場とステージがしっかりと噛みあった、これぞライブ!という空気が戻ってきました。


こういったやりとりの中で、私は2年前のcoordinatorツアーの市川のライブを思い出しました。
あの日は、最初から最後まで凄まじい盛り上がりで、ご機嫌になった貴教さんが、アンコールで他のどこの会場でもやらなかったバラードをやった、という事で、なかなか評価の高い(と思う)ライブになりました。
が。
その日会場にいた私は、その凄まじい雰囲気に辟易していました。
盛り上がれば、イイ!なのか・・・??
正直、そう思っていました。
リピーターだらけの会場で、セットリストを覚えてしまったお客さんが、ライブではなく盛り上がる自分を楽しんでいるように思えてしまいました。
それでも、前代未聞なくらいにヒートアップした、ランナーズハイみたいな状態の会場からのアンコールに応えて、貴教さんは(多分)ご機嫌で出てきました。
そして「ここで、敢えて・・・」と、盛り上がる曲ではなく、バラードを歌ったのです。
ここで会場の空気が変わりました。
これがあったから、この日のライブは、自分にとっていいライブになりました。
普段聴けない曲をやったからお得♪という意味ではなく、盛り上がったね!以外の記憶がないライブにならずに済んだという事です。
そして、貴教さんの、ライブの空気をリードする感覚の鋭さに、改めて感嘆したのでした。


先日の越谷公演でも、状況は違うけれど起きた事は同じように思えました。
つまり、微妙に噛みあっていないステージと会場の空気を、貴教さんは見事に変えたという事です。
こういう事を、本人は計算でやっているとも思えないのですが。
多分長年の勘なのでしょう。
何にしても、今ツアー最後の参加ライブ、いいライブでした!

*1:体が丈夫な方ではないので

*2:すいません、よく覚えていないのです^^;