今更ですがGPファイナル女子見ましたよ。

HDDの残量に恐れおののくえむぞうです。って、最近こんな事ばっかり言ってますね。コンバンハ。


さて、ようやく録画していたファイナルの女子シングルを見たのです。
事前に全編早回しして、演技以外の部分をカットしておいたのは我ながら正しい選択だったと思います。ちなみに、SP、FSともに1時間時間が短縮されました。「1時間は演技以外の映像を流さなければならない」みたいな決まりでもあるんですかね。


さて、女子シングルの今回の個人的なトピックスといえばやはり「美姫ちゃん4回転に挑戦!」だったのですが。いやその前に。
SPがすごく良くなってますねえ!!!
こちらは一応ストリーミングで見ていたのですが、他の事に気をとられつつ半ばチラ見だったので、あー、ルッツ転んだな・・・フリップをコンビネーションに・・・は、これだけ壁が近いと無理か・・・くらいに思っていたのですが、大きな画面でゆっくり見ると、まあ随分と動きが柔らかくなって!と感動しました。
元々、EXなどで見られる彼女の手の動きなどは好きだったのですが、競技PGだとどうしても腕ブンブンになってしまう事が多かったのですよね。それが今回のPGでは、柔らかな動きを堪能できて非常に満足いたしました。
あと、友加里ちゃんのSPは今のところ今季の彼女のベストアクトと言ってよいのではないでようか。


さてFS。
いや、あっけなく跳びましたね。まあ大技成功*1の瞬間と言うのは往々にしてあっけないものですが。
しかし回転が速いなあ。解説のみどりさんが、スローを見ても「3回転の回転不足」と言いきっていましたが、確かに予定構成表とかに書かれていないで跳ばれると戸惑うかもしれませんね。リンクサイドの席(関係者席?)では、気がついたらしいお客さんが、ものすごく大喜びして拍手していましたが(笑)
私は、みどりさんがスローを見ながら「いちにいさん。3回転ですね」と言うのに「違う!その数え方じゃないよ!!イチニサンヨ…くらいだよ!その数え方回転にあってないよ!!!」とひたすらつっこんでいましたwまあプロの解説者も混乱させるほどの回転速度という事でww(でもCSの放送では副音声で会場音のみにして欲しいなあ・・・)
大体、2Aで転倒した場合には「そんな事もあるよね・・・(´ー`)」だけど、3Sで転んだら「すわ一大事!怪我か!?病気か!?メンタルか!?」とうろたえる習性を持つ美姫ファンからしたら、彼女が3Sで回転不足とか考えられませんよ(笑)
そして今回この4S挑戦に関して一番感じ入った部分は、その後のPGも滑りぬいた事ですね。
今回の前に4Sに挑戦したのは昨季の4大陸で、あのときは2Sになってしまいました。その前はあのトリノで。あの時は回転不足で転倒、そしてその後PG全体が崩れてしまいました。今回は、ジャンプの回転不足が多くなってしまったり、後半はやはり足にきているのが見てとれたりしましたが、集中を切らさず滑りきりました。その姿を見て、跳びたくても跳べなかったこの数年は無駄じゃなかったんだなと思いましたよ。跳びたい気持ちだけで跳ぶ事が許されていたら、きっと彼女はここまで来られなかったのではないでしょうか。まあここまでと言っても、今回だって到達点ではないのですがね。
応援している側からすると、世界選手権で優勝してさえも苦しみ続ける彼女を見ていて、4回転も、ワールドチャンピオンの称号も時に呪いみたいに思える事もありました。でもそういう苦しみと対峙する事で、彼女はすごく成長できたのだなと。今回の結果を見ても、やはり非常にリスクが高い事は明らかで、常に挑戦できる技ではないけれど、それでも美姫ちゃんは4回転と共にあるスケーターなのでしょうね。
・・・だから、どうか怪我しませんように・・・・・・。


ところで話は変わりますが。
私が美姫ちゃんを応援するようになったきっかけは、たまたまTVつけていたら始まった2004年のNHK杯を見たことでした。時々書いている、この大会のジョニーの演技を見て、フィギュアスケートにはまったという大会です。
美姫ちゃんの事は、勿論その前から知っていました。4回転を跳んだ女の子として。ニュースか何かで彼女を見て(当時中学生だったかと思います)、かわいくてスタイルがいい、こんな子がフィギュアにも出てきたんだーと思ったものでした。
その後もちょくちょくTV等で名前を見まして、だんだん「スポーツ選手で、しかもこんな若い子を安易にアイドル扱いするのってどうなんだろう・・・」とか「大体マスコミに天才少女と持ち上げられる子って、うまくいかなくなるものなんだよな・・・」とか思ったりもしていました。
そんな自分が、演技を見て応援したくなってしまったのはなぜかと言うと、作り笑顔が下手な子だなと思ったからです。
スパイラルのときの笑顔がアップになったのを見て、笑いなさいと言われて一生懸命笑っているのが丸分かり、と思いました。そして「一生懸命笑う」ところがかわいいなと思ってしまったのでした(笑)やれ無邪気な笑顔がいいだの、ミキティスマイルだの言われている子が、頑張って笑っているのを見て、この子きっと普通の子なんだろうなと思ったのです。そしてこんな状況の中に、普通の子のまんまで立たされているのってすごくしんどいだろうなとも。
そんなわけで彼女を応援せずにはいられなくなったのですが、同時に、トリノシーズンに段々と崩れていった事もその時点からなんとなく予想できてしまい、そして予想がどんどん現実になり見ていて結構辛いものがありました。


なんでこんな事を思い出したのかというと、今回のフリーのキムヨナのスパイラルのときの笑顔を見て、なんですよね。彼女は元々は、表情作るのが上手い選手なのですがね。美姫ちゃんと違って。今回のあの笑顔は、珍しく仮面がはがれてしまっていた気がします。それを見てどーっとフラッシュバックしたのでした。大きなミスをしてしまった後だからなのでしょうが、そのミスも含めて、ホームの重圧ってやつなのかなーと。演技終了後、失望した様子でリンクに立つ彼女と、投げ込まれる大量のプレゼントとのギャップが、却って彼女を孤独な存在に見せているように感じました。


また話変わりますが、GPシリーズ2戦とは打って変わって苦戦をしていたジョアニーですが、怪我があったみたいですね。調子のいいときって、うっかり無理してしまったりするものなのですよね。好事魔多しって言葉を思い出しました。
しかし今季前半、女子シングルにおいて表現と言う面で一番楽しませてくれたのは、私にとってはジョアニーだったとここでこっそり主張しておきますよ。


そんなところで。印象に残ったことのみ書いてみました。

*1:今回は回転不足なので成功とは言えないのですが。