時々行く必要が生じるある場所があります。
そこに行くのに、当初は一番近い道を歩いていたました。
が、その道はまともな歩道がない狭い坂道なのですが、大型トラックの通行量は多いし、時々フォークリフトで道が塞がれていることもあるし、坂道なので通る車も徐行運転で排気ガスの排出量は増えるし、通行人の歩きタバコ率もイヤになるくらい高い道でした。
その道を通るたびに体調を崩し、ついには喘息の大発作で救急車のお世話になるハメに。


それに懲りて、1本外れたやや遠回りの道を使ってその場所に行くことにしました。
その道を使うようになって、目に付くようになったものがありました。


それは猫です。


そういえば、それまで使っていた道では猫が歩いている姿を見かけませんでした。
その様子を見て私は「猫が歩ける道は、人にとっても歩きやすい道に違いない!」と思いました。
そうれはあながち間違いでもなく、道を変えた後私の体調もやや安定してきました。


その道では、愛らしい三毛猫さんや、すばやい動きの黒猫さんなどに遭遇することが出来ました。
その中に、いつも駐車場か、その横の細い路地のところにいる黒白猫さんがいました。
がりがりに痩せて、毛並みはぼさぼさで、見ていて可哀相にななる猫さんです。でも首輪はしていたので、飼われているのかしら?と不思議に思っていました。


今日、その白黒猫さんがよくいた細い路地の入り口の塀に、張り紙を見つけました。

この路地の奥にいつもいた白黒猫のチョビちゃんが
先日天国に逝きました。
4年ほど前からこのあたりで暮らしていました。
もともと病気を持っている子だったので、今はもう
苦しむことなく、天国で走り回っているでしょう。
近くを通るたびにチョビちゃんをかわいがってくれた皆様、ありがとうございました

うろ覚えなので、不正確ではありますが、こんな内容でした。
この張り紙の下には、お花と猫缶が供えてありました。


そうか、あの子はやっぱり野良だったんだ。
病気を持っていたからあんなにばさばさの毛だったんだ。
小さくて痩せていて、大人しい子だったな・・・。
チョビちゃんて呼ばれていたんだ。


“チョビちゃん”の姿を思い出し、そんな事をぼんやり思いました。


そして、こういう張り紙が存在できるこの道は、やはり人にとっても歩きやすい道なのだ、と改めて思いました。
チョビちゃん、安らかに。