『UNRER:COVER 2』聴きながらヨタ話・4

またしても気に入っている曲のターンですよ。

  • とっておきのおはなし〜新説恋愛進化論

これはなんとも・・・いいですねえ。元からとても好きな曲なのですが、新アレンジは更にいいです。
お馴染みの柴崎浩さんアレンジなのですが、流石長年T.M.R.のライブに参加しているだけあって、ライブのフィーリングを上手く持ち込んでいるなと。
それと、この曲の元もとの美味しいところであるアップテンポの曲でありながらも妙に切なさが漂うところなんかも活かされていますねえ。なんでそうなるのかっていうと、多分サビあたりのあのキーが貴教さんの声に自動的に哀切を帯びさせるのだと思うのですけど(笑)、その辺を追加されているコーラスワークでも存分に増幅させています。


それにしてもこの曲の歌詞は、今聴くと、リリースされた当時のT.M.Revolutionのあり様と重なるものを感じます。大ブレイクして、誰もが知る存在になって、東京ドームのライブも決った頃ですよ。ただ扱われ方はどこか色物、来年には消えるだろうみたいな空気も漂っていたような。
歌いだしの「泣きそうなスタンスのピエロ」っていうのも、なんとなく当時のT.M.Revolutionに重なるような。そのピエロが操る「運に身をまかせた話」というのが、あの瞬く間にやってきた状況の変化とか。
個人的に『IMITATION CRIME』は初期のT.M.R.の魂だと思っているのですよ。なにしろ、浅倉大介西川貴教が一緒にやると決ってから最初にできた曲なわけですし。たしかね。で、この『とっておきのおはなし〜新説恋愛進化論』は、リリース時においては『IMITATION CRIME』を継承するものであったというか。歌詞の様相は大分違いますが、その中にあるシニカルさとか、時流を茶化しながらも、分かっていながら流される事に対しての自嘲的な雰囲気とか。そんな妄想をしながら聴くと、サビの最後の部分で「ひとつの「オハナシ」にしたくない」「すてきな「オハナシ」にしたいけど」「3つ目は「オハナシ」じゃ終われない」というあたりずしっと響いてきますね。まあそれも大分昔のオハナシですけど。

  • O.L.

こちらもまた、ライブにずっと関わっている鈴木覚さんのアレンジ。
イントロが・・・長い(笑)ライブで小芝居を入れるのに充分な尺ですね!実際お正月ライブで狂言舞とのコラボとかやってるわけですけど・・・。
そういうところも含めて、正にに含めて(笑)やはり今のT.M.R.のライブの感覚に近いなと思いますし、ツアーメンバーのアレンジは欲しいものをくれるなと。別に小芝居は欲しいわけじゃないですけど。
お正月のライブで聴いて一聴で気に入っていたので、音源を聴く度に「そうそうこれこれ」と思いながら聴いているわけですよ。

  • Burnin' X'mas

INAさんアレンジ。
この歌詞みたいな状況のときの頭の中はきっとこうなってるのね、みたいなアレンジだなと思いました。落ち着け落ち着けと気を静めたつもりでも頭のどこかでハウリングしてるみたいな。右と左で天使と悪魔が囁いていたり、ものすごい勢いで相反する考えが入れ替わり立ち替わりしてみたいな(笑)
いやそんな感想かよと言われてしまいそうですが、こんなんだから「ヨタ話」ってタイトルにしてるんですよ。