メダルウィナーズオープン見てきた記

つい出来心でメダルウィナーズオープンを見てきたえむぞうですよ。コンバンハ。

というわけで、スケート競技会が立て込んでいる昨今ですが、頑張って鑑賞記を書いてみようかと思うわけです。
ハイクに投稿しようと思って携帯に打ち込んでいた文章を流用しますので、文章の乱れについてはご容赦を。


JOは男子が先で女子が後ですが、MWOは逆。チケットを買う層がどういう層か分かっているなとw
そう、長野五輪のロロ様だとか、ソルトレイクまでのヤグプル対決で度々客席に雪崩を起こしていた層ですよねー。なんだったら、ミハルに帯同して今日は関係者席で観戦していたペト様も滑っちゃえばいいじゃないみたいな層ですよねー。
実際、スケーター紹介の時点で歓声の男女差が顕著でしたw

女子1番滑走のサラは、正直あまり好きじゃないと思っていたPGでしたが、昨年のCaOIで見たよりかなり印象がよくなっていました。
女子のグループ1の後の二人は、奇しくも怪我で若くして競技を離れた二人。
キミーはブランク空きすぎ、ラウラは長引いた怪我から時間が空いて無さすぎといった感もなきにしもあらず。でもキミーの2Aのキレはよかったし、生のラウラは相変わらずTVでみる50倍くらい華がありましたよ。

グループ2になったら、6分間練習の時点で目に見えてスピードが上がりました。平均年齢はこちらの方が高いのですがね。荒川さんとジョアニーは、五輪メダルをとって競技から離れ(ジョアニーはまだエリジブルを保持していますが)、ブランクなくショーに出ていますからね。
ウォームアップでも、安定しているジョアニーに、予定構成にはないはずのフリップや、ルール上入れなくていいはずの3連続ジャンプを見せる荒川さんww
優勝争いはこの2人かなと思っていたのですが。ところがところが、でした。
最初の演技はジョアニー。PG的には彼女が一番よかったかなと思いました。リンクの色んな場所に見せ場を置き、PGにもメリハリというかストーリー性を感じさせ、コンペを忘れさせる充実した3分間の演技でした。
続く荒川さんは、ジョアニーのPGを見た後にサイバースワンを見ると、好きなPGではあるのですが、リンクのカバーなどが弱いかなと。モロゾフ振付にはよく起きる事なのですがね。しかし、やはりスケーティングは素晴らしく、ジャンプの面でも2A+3Tを成功させるなど、変らぬ技術の高さを見せていました。ただ、スピンの面では、久し振りのCOP対応という事で、レベル取りを意識しているようなところがちらほらと。その辺りが、彼女のプロ活動をそれなりに見てきた身としては、彼女の魅力はこんなものではない!という気持ちになったり。しかしその甲斐あってスピンのレベル4も獲得。そこも優勝に大きく貢献している事も事実なのですがね。
しかしながらやはりサイバースワンは彼女の「ハマリPG」のひとつ。彼女がこれを滑るだけでジャッジにアピールするところもあったと思いますよ。
そして最終滑走がスルツカヤ
びっくりしましたよ。3フリップを跳んでくるとは!そして、得意の片足のステップからの3ループも成功(セカンドはシングルになりましたが)!の、瞬間に立ち上がってガッツポーズした関係者席の金髪w誰ですかアナタはwwまあ気持ちは分かりますよ。フレンズのときから。毎回トライしていたジャンプですからね。あれ、金髪氏ももしかしてその様子をフレンズで見守っていましたか?w
そしてジャンプのみならず、会場のファンの気持ちを巻き込んでいくエナジーが素晴らしかったです。挑戦的であり、またその挑戦を楽しんでいる、その気持ちが見ている人を巻き込んでいく熱演でした。盛り上がりは彼女が一番だったと思いますよ。ジョアニーと荒川さんと、得点の面ではやや離れましたが、演技に点差ほどの差はなかったと思います。実際、点数を待っている間、上位の何処に入ってくるか予想できなかったです。
結果が出た後は、スルツカヤと荒川さんと関係者席で見ていた有香さん、3人でハグしていました。フレンズですからね。


そして男子です。
グループ1は、バトルさん、本田先生、ヤグディンの順。
働き盛りの30歳最年少(紹介VTRより)のバトルさん、ね。選手紹介で出てきたときに、お召し物が限りなくグンゼ風で、でも、出番までまだあるし、これからも着替えるのかも・・・でもカナダ人だしな・・・と思ってたら、やっぱり大差ない格好で出てきたー。
前身頃の半分近くが透けているキラキラトスカとグンゼ(仮)が行き交う6分間練習。やはり男子シングルは面白いです!ね!
ま、いいんですけどね。グンゼでも滑れば素敵なので。
素敵でしたよ。スタオベものでした。一番若いという事は一番現行の採点システムに馴染んでいるという事ですし、システムに対応しながら印象的なPGを作るのは、カナダの、特にバトルさんの得意技ですね。非常に納得の高得点が出ましたよ。
続いて本田君。リンクサイドに細身の首が長くて顔の小さい女性のシルエットが。どうやら荒川さんが本田君のコーチ(?)役らしいですよ、今日は。
6分間練習では転倒していた3A。紹介VTRでは3Aで煽っていましたが、直前で成功していないのは入れるのは不安でしょう。さてどうするか。
入れてきました!お手つきですが着氷しましたよ!!ナイスファイトです!!
滑走前なにやら荒川さんと話していましたが、ジャンプに関する相談だったらと仮定したら、荒川さんはどう言ったでしょうねと妄想したくなりましたよ。「跳んだら?」って言うんじゃないかなきっと、みたいなw
続いてヤグディン。ウォームアップから驚いていたのですが、とても深刻な怪我を抱えながらスケートを続けている人とは思えない。ストロングエッジでリンク狭しと滑る姿、オーラを感じさせる存在感。
PGは、紹介VTRで言っていた通り演劇的でありつつ、スケートならではの見せ場が満載で見応えのあるものでした。沢山の観客がスタオベ、関係者席にもスタオベをする人が。でもTES的にはレベルなしのスピンがあったりするのですね。レベルなんて・・・。


そして、キャンデロロ、クーリック、カート・ブラウニングのグループ2は、ウォーミングアップからエンターテインメントでした。それぞれが観客にアピールしまくりですwサーベルで突く仕草をクーリックに向かってするキャンデロロとかw
そして演技開始。他の選手が早々に立ち位置についていたのと対照的に、1分の制限時間内で観客にアピールw
ウォーミングアップでは調子は悪くなさそうだったのですが、演技では2回転倒。しかしそれをものともせずというか、それで気持ちが燃えたかのように、アピールを派手になっていきます。キャンデロロスピンやバックフリップで客席を沸かせ、転倒があっても観客は大喜び。笑っちゃうくらい盛り上がりましたが、得点上は最下位で、ディダクションは4。転倒は2回なのに4(ノ∀`)そりゃあ勿論、キャンデロロスピンとバックフリップはイリーガルエレメントですからね。いやでも、このディダクション2つ分は勲章ですよw
そしてクーリックは、フレンズのときと変らず王子様オーラを振りまいて観客の歓声をほしいままに・・・というか、歓声の奪い合いをしているかのようでしたよwこの人たち歓声大好きw
そして最後はカート・ブラウニング。『雨にうたえば』ですよ!
とにかく素晴らしかったです。紹介VTRで「髪と引き換えに神技を得た」みたいなふざけた事を言っていたり、スケートの神とか言われていましたが、本当にもうこの人神でいいよという勢いでした。
詳細はまあ、とにかく見てくれとしかw
これを見られてよかった!と思える演技でした。


そんなわけで、リザルト貼っておきましょう。
女子→http://www.jsfresults.com/InterNational/2012-2013/mwo/data0205.pdf
男子→http://www.jsfresults.com/InterNational/2012-2013/mwo/data0105.pdf


表彰式では、表彰台の上で傘を開いたり、持っている傘で木下工務店社長をつついてみたり、メダルをかけられる際にスケート連盟副会長に自分の帽子を被せてみたり、あまつさえ2人で自分の頭をなでて毛髪の寂しさにおいて共感を得てみたりするカートは46歳児でした。


なんにしても、想像していた以上に楽しかったメダルウィナーズオープン。
客入り的には今ひとつで、チケットも値下げして売られていたり、300レベルから上は封鎖されていたりしましたが、2回目はあるのでしょうかね。
あってほしいなとは思います。
箱の大きさからしたら芳しくないと言えるかも知れませんが、現役トップ選手抜き、平日という事を考えたら健闘したのではないかと思うのですよ。そして、いわゆる「濃いスケオタ」層があれだけいるということがちょっと喜ばしいと思ったりもしました。時間も遅いのに大部分の人が表彰式も最後まで見ていましたし。
ただ、2回目があるなら、採点方法は少し見直して欲しいかなとは思いますね。