Reborn Garden見てきた記

“心して”は一日しかもたないえむぞうですよ。コンバンワ。
ショーを見に行く時点では、いけなかった人が沢山いるショーだから、できるだけ内容について書いていこうと思っていたのですが、数日過ぎた今となっては既にそんな気分も縮小気味。しかし後々の自分の為の備忘録にもなるかと思いますので、とりあえず気力の続くだけ感想などを書いておこうかと思います。
まずは演目など。

第1部

オープニング グレゴリオ聖歌
安藤美姫『Fragile』by sting
武田奈也『moon river』
中野友加里『what a wonderful world』
南里康晴『smile』
小林宏一 ?
安藤美姫『over the rainbow』
全員+柴田嶺見上げてごらん夜の星を
黙祷


ひとつひとつの演目が途切れなく繋がって、ひとつのテーマを表現するという構成でした。
HPなどの表記から、1部は多分テーマに沿って作られたプログラムになるのだろうとは予測してはいました。が、私がイメージしていたのは、かつての日本版COIの群舞パートのようなものでした。当日会場で買ったパンフレットを見て、出演順と思しき番号がついていたので、ピンときましたよ。これまでありそうでなかった構成で非常に新鮮でありました。
オープニングでは、子どもスケーターを含めた出演者全員が手に灯りを持って一度出てくるのですが、そのお子様達の中に、ミツバチの羽のついた衣装を着た子が。なるほどガーデンなのねと。


1部で印象に残ったのは、構成の新鮮さのほかには、やはり友加里ちゃんでした。チケットを購入した当初は予想だにしていなかった出演。2年のブランクがあり、多忙な職場にお勤め、今は大作映画のPR担当をしているとなれば、練習の時間もそれほど取れないでしょう。元気な姿を久し振りに見られるのは嬉しいのですが、果たしてどれくらい滑れるのだろう・・・と思っていました。
友加里ちゃんの出番は3人目。まずリンク中央に例のミツバチ衣装と、もう1人テントウムシの衣装を着た子どもスケーターが2人、向かい合ってスコップで土を掘る仕草をします。このときは効果音がかかっていたのですが、それに上手に合わせて土を掘る2人がとてもかわいくて会場の笑いを誘っていました。そこに友加里ちゃんがやってきて、二人の間に屈みこみます。そして腕を伸ばすのですが、その伸ばした腕のきまり具合、指先まで意識の入った様子がとっても友加里ちゃんでした。
そんな友加里ちゃんにお子様達は土をかけ、ちょっとつついたりもしていました(笑)
やがて友加里ちゃんはゆらりゆらりと腕をゆらし、立ち上がって滑り出します。プログラムにジャンプは入っていませんでしたが、2年のブランクがあるとは思えない滑りでした。最初の方でスピンをミスしたときには、スピンは練習量に比例するという話を思い出し、ドーナツは見れないかなと思いました。しかしプログラム終盤にドーナツスピンも持ってきてくれたのですよ彼女は。きっとこれを見せたいと思って練習していたのだろうなと思い、涙が出そうになりました。
他にも、イーグルやイナバウアーは現役時代にひけをとらないポジションで、世界の4位まで行ったスケーターの意識の高さを見せられた思いでした。そしてその意識の高さとそれを形にするための努力が、彼女をあのレベルまで押し上げたのだろうなとそんな事を考えましたよ。


友加里ちゃんが淡いグリーンの衣装を着ていたのと振り付けから、きっと芽吹きとかそういうテーマなのだろうなと思いました。奈也ちゃんは月ですね。一緒に出ていた子どもスケーターの持っていた端が青く光る薄い布は月光のイメージでしょうか。ちなみに彼女達は小物を持ったまま全員ダブルジャンプを成功させていました。
続いて南里君は、出てくるときに子どもスケーターから花を渡され、それをまた最前列のお客さんに渡すなどしていたのですが、彼の役どころは花だったりしたのでしょうかね。
友加里ちゃんに次いでインパクトがあったのはコバヒロでした。オープニングで出てきたときから、他のメンバーと違って赤や黒といった強い色の衣装を着ていて、しかも長身なのでやたら迫力があったのですが、彼のパートもやはり強い音(曲などは分かりませんでした・・・)で、同じく赤と黒の衣装の子どもスケーターを従えて踊るわバックフリップを決めるわ(2回)。すぐに「これは雷だな」と思いましたよ。話が前後しますが、この日の夜放送されたテレビ東京の『ソロモン流』で美姫ちゃんはこのときの衣装を「これは宏一しか着こなせないよ!」と言ってコバヒロを説得(?)していましたが、その通りだと思いましたよ。いやすばらしいプロデュース能力ですw
そして美姫ちゃんが出てきて『Over the rainbow』嵐の後は虹ですね。正に『Reborn Garden』悲しみからの再生の物語がストレートに伝わってきました。(美姫ちゃんの最初の演目が、おそらく“悲しみ”だったのだと思うのですよ)ストーリー自体はシンプルであっても、ナレーションもなしで、プログラムだけで見ている人にイメージを伝えるのは簡単な事ではないでしょう。実験的な試みだったと思うのですが、それをこうした形に昇華させた美姫ちゃんをはじめスタッフの手腕はすごいと思いましたよ。
そして美姫ちゃんの演技が終わると、出演者が出てきてお互いに抱き合い、1部のフィナーレは生歌のコーラスで『見上げてごらん夜の星を』。この最後のところだけ柴田君が出てきて、美姫ちゃんと一緒にスパイラルやI字スピンを見せてくれました。若干ペア風味。ちょっと変ったペア風というかw柴田君だからできることですねー。
そして時間は14時46分。ゲストスケーターを含む全てのスケーターがリンクに出てきて黙祷をしました。
これで1部が終了となりました。